うる星やつら いつだってマイ・ダーリン

『うる星やつら いつだってマイ・ダーリン』

概要

『うる星やつら いつだってマイ・ダーリン』は、1991年11月に公開された日本の長編アニメーション映画です。この作品は、高橋留美子原作の人気テレビアニメ『うる星やつら』（1981年版）の劇場版シリーズ第6作であり、シリーズが放送開始から10周年を祝って製作されたオリジナル作品となっています。1991年8月18日には日本武道館での10周年イベントで初めて上映され、その後一般公開に至りました。

アニメーション制作を手掛けたのは、当時OVA作品を手掛けていたマッドハウスであり、これまでのシリーズとは異なるキャラクターデザインが特徴的です。なお、実際の映像表記ではタイトルが『うる星やつら いつだって・マイ・ダーリン』となっていることがあり、観客に混乱を与える要因ともなっています。同時上映の作品としては、『らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!』があり、ファンにとっては豪華な上映となりました。

あらすじ

物語は夏祭りが開催されている町でスタートします。主人公の諸星あたるは、いつものように女の子を物色していると、美少女のルピカが現れ彼を誘惑します。実はルピカは幼なじみのリオに恋心を抱いており、リオが裕福な家庭に属する自分とは釣り合わないと悩んでいる姿を見て、彼を惚れさせるために「究極の惚れ薬」を探し始めます。

ここで、あたるは「宇宙一の煩悩の持ち主」としてルピカに選ばれ、彼女の目的に利用されることになります。ルピカはあたるを神殿星へ連れて行き、惚れ薬を手に入れようと試みますが、あたるもその薬を使って自分のハーレムを作る野望を練ります。

一方、ラムはルピカとあたるが連れ去られたことを知り、仲間たちと共に宇宙へと向かいます。無事にあたるを救出したラムは、惚れ薬を手に地球に戻りますが、あたるは思わずラムに薬を飲まされてしまいます。惚れ薬の効果で、あたるはルピカの名前を連呼し、さらに彼女を追い回す事態に。これに心を痛めたラムは、惚れ薬の瓶を割りますが、ルピカもまた、あたるを失うことを恐れ、数々の計画を巡らせることになります。

ルピカは、自分の母星に帰ることも考え、再度地球に戻りますが、ラムによって本物の惚れ薬が壊されてしまった事に気づきます。ラムは占い師から、薬の効果を打ち消す方法を教えてもらいます。それは満月の日に咲く「月の滴草」という花の蜜を使うこと。また、ラムは花を手に入れるために地球に向かうが、ルピカに奪われてしまいます。二人の女の戦いが繰り広げられる中、再びあたるが絡む事件が発生し、物語は大きなクライマックスへ。

最終的に、あたるはラムから与えられた月の滴草の蜜によって元に戻ります。リオも自分の気持ちをルピカに伝え、ついに二人は結ばれることになります。

登場人物

• - 諸星あたる - 声：古川登志夫
• - ラム - 声：平野文
• - ルピカ - 声：松井菜桜子
• - リオ - 声：古本新之輔
• - 他のキャスト - おユキ、お雪、面堂終太郎など、豪華な声優陣が揃っています。

スタッフ

原作は高橋留美子、監督は山田勝久が務めました。

音楽

主題歌は「BEGIN THE 綺麗」で、UL-SAYSによる作品です。

この映画は、愛と冒険の中にある人間関係の複雑さを描いており、観客はキャラクターたちの感情に共感しながら楽しむことができます。『うる星やつら』シリーズのファンにとっては、特に思い出深い作品と言えるでしょう。

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