おおBEIJINGについて
「おおBEIJING」は、
1991年1月21日にリリースされた
爆風スランプの18枚目の
シングルです。この曲は、7thアルバム「
ORAGAYO 〜in the 7th heaven〜」からの
シングルカットとして作られました。曲のテーマは
1989年の天安門事件にさかのぼります。この事件を通じて、
亡命した学生が離れ離れになった恋人の運命を思い、感情を歌に込めています。
曲名「BEIJING」という表記は、「北京」の
拼音から来ており、
英語圏でも広く使用されている表記法です。ただし、中国語の標準語では「ペイチン」と近い発音になります。この曲の制作過程には興味深いエピソードがあります。作曲家の
ファンキー末吉が、中国にロック音楽が存在するのかを探訪する際、友人が
鍼療法のために中国に行くことになり、一緒に訪れました。そこで、偶然にも「黒豹」というバンドの地下ライブを発見しました。このバンドのために作詞・作曲を末吉が行いましたが、結局その楽曲は歌われることはありませんでした。しかし、のちにサンプラザ中野が天安門事件を題材にこの曲の歌詞を書いたことで、「おおBEIJING」が形になったのです。
歌詞の最後には「吾爾開希君へ」というメッセージが書かれており、この「開希君」は天安門事件における学生指導者
ウーアルカイシを指しています。この点からも、楽曲には深い政治的・社会的背景が存在することが分かります。
収録内容
「おおBEIJING」には、次の収録曲が含まれています:
作詞: サンプラザ中野
作曲:
ファンキー末吉
編曲: BAKUFU-SLUMP
作詞: サンプラザ中野/バーベQ和佐田
作曲: バーベQ和佐田
編曲: ヤン富田/BAKUFU-SLUMP
特に注目すべきは、「京都マイ・ラブ」のボーカル部分をバーベQ和佐田が初めて担当した点です。このように、曲によって個々のメンバーが新たな役割を果たすことで、バンドとしての幅広い音楽性が示されています。
アルバム情報
「おおBEIJING」は、アルバム「
ORAGAYO 〜in the 7th heaven〜」に収録されています。このアルバムは、
爆風スランプのキャリアにおいて重要な位置を占めるものです。また、ベストアルバム「
GOLDEN☆BEST 爆風スランプ ALL SINGLES」にも収められています。
この
シングルは、単なる音楽作品ではなく、歴史的な背景を持った深いメッセージが込められているため、リスナーにさまざまな感情を呼び起こす力を持っていると言えるでしょう。