おがさわら丸

おがさわら丸

おがさわら丸は、小笠原海運が運航している貨客船であり、本土の東京と小笠原諸島（特に父島）を結ぶ唯一の定期航路として利用されています。この航路の歴史は永く、これまでに3代の船が就航してきました。1979年に建造された初代おがさわら丸、1997年に就航した2代目、そして2016年に運行を開始した3代目がその名を継承しています。

初代おがさわら丸

初代おがさわら丸は、小笠原諸島が1968年に本土に復帰した後、小笠原航路が東京都によって運航されるようになり、その後1980年代から小笠原海運が引き継ぐ形で運航をスタートしました。初代は、三菱重工業下関造[[船所]]で建造され、1979年4月2日に就航しました。この船は親しまれ、父島へは郵便物や一般物資も運ばれる大切なライフラインとしての役割を果たしました。

この船は、父島へのアクセスを可能にするなくてはならない存在でした。プレハブ住宅やプレジャーボートをはじめ、様々な物資が運ばれ、地域の生活を支えました。しかし、時代の流れとともに1997年に新しい2代目おがさわら丸にその座を譲りました。

2代目おがさわら丸

2代目おがさわら丸は1997年に就航し、こちらも三菱重工業下関造[[船所]]で建造されました。就航当初、この船は日本国内の内航船では最大かつ最高速であるという特長を持っていました。また、特別運航として硫黄島の慰霊祭へ遺族や関係者を運ぶ役割を担ったり、年に1回は硫黄列島を巡るクルージングツアーも行われていました。

この船は他にも、八丈島への寄港や久里浜港・館山港・大島といった地域への寄港も行い、小笠原の重要な交通手段として活躍しました。しかし、2016年の3代目の就航に伴い、二見港発から東京着の便をもって引退しました。

3代目おがさわら丸

3代目おがさわら丸は、2代目が老朽化したことから、2016年に運航を開始することを目的に新造されました。この船は大型化と高速化を実現しつつも、環境に配慮したエコデザインが施されています。三菱重工下関造船所で建造され、2016年1月26日に進水式を迎え、同年7月2日より運航が始まりました。

この新しい船では、省エネルギーを考慮し、効率的なスクリューを導入、さらには運航ダイヤや予約方法、船内メニューとグッズも一新されました。これにより、利用者にとってより便利で快適な船旅が提供されるようになっています。

おがさわら丸は、単なる交通手段ではなく、小笠原地域の重要なライフラインとしての役割を果たす魅力的な存在です。未来に向けて、新たな航海を続けていくことでしょう。

もう一度検索