おこしやす、ちとせちゃん

『おこしやす、ちとせちゃん』は、夏目靫子による日本の漫画作品で、『BE・LOVE』（講談社）にて2016年から2024年まで連載されました。この作品は、コウテイペンギンの雛鳥である「ちとせちゃん」が、京都の街を散策し、人間たちと交流する様子を温かく描いています。

ストーリーの魅力

物語の主人公であるちとせちゃんは、生まれたばかりのコウテイペンギンの雛鳥です。彼女は京都の街にやってきた経緯は不明ですが、その愛らしい姿と、好奇心旺盛な性格で、様々な場所を訪れます。京都の美しい風景や、人々との触れ合いを通じて、読者はちとせちゃんの目を通して、京都の魅力を再発見することができます。食いしん坊で、特に魚や和菓子、アイスクリームなどの甘いものが大好きな一方、少しドジで高所恐怖症な一面も持ち合わせており、そのギャップが彼女の魅力を引き立てています。また、コウテイペンギンであるため人間の言葉は話せませんが、その愛らしい仕草や表情を通して、彼女の感情が伝わってきます。

個性豊かなキャラクターたち

物語には、ちとせちゃんの他にも魅力的なキャラクターが登場します。

雪ノ介: 鞍馬山に住むコウテイペンギンの成鳥で、菅笠を被っているのが特徴です。温厚で物腰が柔らかく、ちとせや春国にも敬語で話します。また、人間とも会話ができ、その知性と優しさで周囲を魅了します。
春国: 神戸に住むアデリーペンギンの成鳥です。短気で気性が激しいですが、根は優しく面倒見が良い性格です。北野町のカフェでアルバイトをしており、音楽とお洒落を愛しています。
橘千尋: ちとせの友人である女子中学生で、千昭の姉です。美術部に所属しており、ちとせをモデルに絵を描くこともあります。少しドヤ顔をするのが特徴です。
橘千昭: ちとせの友人である男子小学生で、千尋の弟です。運動神経が良く、足が速いですが、勉強は少し苦手です。
風呂敷屋のおじいさん: ちとせが初めて京都に来た時に出会った初老の男性で、ちとせに風呂敷をプレゼントしてくれました。ちとせは時々、風呂敷のメンテナンスに訪れます。

書籍情報

単行本は講談社から「ワイドKC」として全8巻が刊行されています。

1巻: 2016年11月11日発売 (ISBN 978-4-06-393075-7)
2巻: 2017年7月13日発売 (ISBN 978-4-06-337865-8)
3巻: 2018年3月13日発売 (ISBN 978-4-06-511148-2)
4巻: 2019年2月13日発売 (ISBN 978-4-06-514789-4)
5巻: 2020年3月13日発売 (ISBN 978-4-06-518656-5)
6巻: 2021年6月11日発売 (ISBN 978-4-06-523764-9)
7巻: 2022年10月13日発売 (ISBN 978-4-06-529544-1)
8巻: 2024年6月13日発売 (ISBN 978-4-06-535563-3)

テレビアニメ

2018年10月から2019年3月まで、TOKYO MXとKBS京都で5分枠のショートアニメとして放送されました。全24話で、ちとせちゃん以外の登場人物の声は、京都出身の遊佐浩二（男性キャラ）と小岩井ことり（女性キャラ）が担当しています。ナレーションは堤真一が担当しており、原作に忠実な内容でアニメ化されました。

アニメスタッフ

原作: 夏目靫子
監督・シリーズ構成: 矢立きょう
キャラクターデザイン・作画監督: 三田潤
作画: 篠田蓮、山本雄三、宮野ケイト
色彩設計: のぼりはるこ
美術監督: 山田ヨシノブ
撮影監督: 横枕洸一
音楽: こぐま
音響監督: 阿部信行
音響効果: 庄司修平
アニメーション制作: ギャザリング
アニメーション制作協力: レスプリ
製作: VAP

エンディングテーマ

第1クール: 「泣く子も笑う」 作詞・作曲・歌: にゃんぞぬデシ
第2クール: 「いつかどこかで」 作詞: 古谷完、作曲: 藤永龍太郎、編曲: 竹田祐介、歌: まねきケチャ

関連情報

公式サイト:
講談社作品情報ページ
TVアニメ公式サイト
TVアニメ公式X
* TVアニメ公式Instagram

この作品は、愛らしいキャラクターたちと、京都の美しい風景が織りなす、心温まる物語です。ぜひ、原作漫画やアニメを通して、その魅力を体験してください。

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