お七夜

お七夜（おしちや）とは

お七夜は、赤ちゃんが誕生してから7日目の夜に行われる伝統的なお祝いです。この儀式は、赤ちゃんの健やかな成長を祈るものであり、平安時代から続いているため、長い歴史を持っています。この日には、赤ちゃんに名前を付け、社会の一員として認めてもらう重要な意味合いがあります。

お七夜の習俗

お七夜の祝いでは、通常、家族で特別な祝膳が用意されます。一般的には、赤飯や尾頭付きの鯛、昆布、紅白の麩などが供されます。これらはそれぞれ意味を持つ品々であり、赤飯は「穀物の豊穣」を、鯛は「お祝い」を象徴しています。祝膳を囲んで家族が楽しむことで、新しい命の誕生を祝い、結束を深めることができます。

また、お七夜の際には命名書が飾られます。この命名書は、赤ちゃんの名前が記されたもので、約1ヶ月間、お宮参りを行うまでの間家の中に飾られるのが一般的です。最近では、出産した病院から退院する日が産後1週間前後であることが多く、退院祝いと兼ねてお七夜を行うことも増えてきています。さらに、赤ちゃんの成長を記念して手形や足形を採る家庭も多くなっています。これにより、今後の成長の記録を残すことができ、家族にとって大切な思い出となります。

お七夜の由来

お七夜の由来には、昔は生まれた赤ちゃんが無事に育つことが難しい時代だったことが背景にあります。特に生後7日目は、赤ちゃんの成長をひとつの節目と考えられ、その日を無事に迎えることを祝っていたということです。このような背景から、お七夜は生まれてきた命に対する感謝と、これからの成長を願う大切な行事となったのです。

関連情報

お七夜に関連する習俗として、産育の大切さが挙げられます。また、専修寺（真宗高田派）のお七夜も有名で、三重県津市一身田寺内町にある寺で行われる行事です。このような行事は、地域によって様々な形で伝承され、赤ちゃんが健康に育つことを願う気持ちが色濃く表れています。

参考リンク

出産と育児に関する神事については、神社本庁のウェブサイトにて詳しく紹介されています。出産は新しい命の誕生を祝うだけでなく、それに伴う伝統行事も受け継がれ、今もなお多くの人々に重要視されています。これからの時代においても、お七夜のような伝統行事が続いていくことを願います。

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