お笑いブーム

日本のお笑いブーム史

日本のお笑い史は、数々のブームによって彩られてきました。単なる流行を超え、社会現象となるほどの大きな影響力を持つお笑いブーム。その歴史を、時代と共に振り返ってみましょう。厳密な定義はありませんが、活躍した芸人の世代や特徴から「お笑い第○世代」と呼ばれることもあります。

演芸ブーム (1960年代)

1960年代は、浅草を拠点とする芸人や落語家たちが民放テレビに進出し、演芸番組全盛期を築きました。彼らの軽妙な話術や、時代を反映した笑いは、多くの人々を魅了しました。テレビが急速に普及した時代背景も、ブームを後押ししたと言えるでしょう。

漫才ブーム (1980年代前半)

1980年代に入ると、漫才が再び脚光を浴びるようになりました。B&B、ツービート、紳助・竜介といった人気コンビが台頭し、漫才ブームを牽引。その後、ビートたけし、明石家さんま、タモリの「BIG3」が活躍し、テレビ番組を席巻しました。彼らの独特のスタイルと才能は、お笑い界に大きな影響を与えました。

お笑い第三世代 (1980年代中盤～1990年代前半)

1980年代中盤から1990年代前半にかけては、とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、B21スペシャル、中山秀征らが活躍しました。この世代は、他の世代と異なり、同世代芸人同士の共演が少ないという特徴があります。それぞれの芸風が際立ち、個性を重視した時代だったと言えるでしょう。

ボキャブラブーム～めちゃイケ時代 (1990年代)

1992年、『タモリのボキャブラ天国』の放送開始は、新たなブームの始まりを告げました。番組内の若手芸人ネタ見せコーナーから多くの芸人が輩出されました。『新しい波』『とぶくすり』といった番組を経て、1996年に放送開始された『めちゃ×2イケてるッ！』は、企画やロケを重視した内容で人気を博し、ナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼ、オアシズらレギュラー陣をスターダムに押し上げました。

2000年代のお笑いブーム

『爆笑オンエアバトル』、『M-1グランプリ』、『エンタの神様』、『はねるのトびら』、『笑いの金メダル』、『爆笑レッドカーペット』など、数々のバラエティ番組やネタ見せ番組のヒットにより、2000年代中盤から後半にかけて大きなお笑いブームが到来しました。しかし、この時代は、一発屋芸人の増加も目立つ時代でもありました。話題となり流行語大賞を受賞するも、翌年以降はテレビで見かける機会が激減する芸人が多く、ブームの脆さも露呈しました。

2010年代以降とブームの終焉

2010年代に入ると、『爆笑オンエアバトル』、『エンタの神様』、『爆笑レッドカーペット』、『爆笑レッドシアター』などのレギュラー番組が次々と終了。その後、『M-1グランプリ』、『はねるのトびら』も終了し、お笑いブームは終焉を迎えたと見られています。ビートたけし氏も「お笑いブームは完全に終わった」と発言しており、その発言は業界の現状を的確に表していると言えるでしょう。 多くの芸人たちも、ブームの終焉を肌で感じていたようです。

お笑い第七世代 (2010年代後半～)

霜降り明星が2018年のM-1グランプリで優勝したことをきっかけに、「お笑い第七世代」という呼び名が定着しました。せいやの発言がきっかけとなり、テレビや雑誌で頻繁に取り上げられるようになりましたが、世代間の定義は曖昧なままです。

まとめ

日本のお笑いブームは、時代と共に変遷を遂げてきました。それぞれのブームには、社会情勢やメディア環境、そして個々の芸人の才能が複雑に絡み合っています。今後の発展にも注目です。 過去のブームと成功要因を分析し、未来のお笑い界の展望を探ることが、今後の発展の鍵となるでしょう。

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