お笑い大集合

『お笑い大集合』と『大進撃!おもしろ組』：1970年代後半の笑いを彩った人気演芸番組

1978年から1981年にかけて、フジテレビ系列で放送された演芸番組『お笑い大集合』とその後継番組『大進撃!おもしろ組』。この番組は、当時人気を博した多くの芸人たちを輩出し、土曜日の夕方のひとときを笑いで彩る存在でした。本記事では、番組の概要から出演者、放送時間、スタッフ、そして番組を彩った音楽まで、詳細にわたって解説します。

番組内容：多様な芸の競演

『お笑い大集合』は、1978年4月1日から1980年9月27日まで放送されました。番組前半は、ツービートや劇団東京乾電池といった、当時人気絶頂の若手芸人たちが軽妙なトークと笑いを届けていました。コントや漫才、しゃべくり漫才など、多様な笑いのスタイルが披露され、視聴者を飽きさせない工夫が凝らされていました。

番組後半は、ものまね芸人のステージが繰り広げられました。佐々木つとむ、堺すすむ、はたけんじといった、ものまね界の第一人者たちが、持ち前の巧みな技とユーモアで、視聴者を魅了しました。特に、顔面を白塗りにしたはたけんじによる三波春夫のものまねは、番組の大きな見どころの一つでした。若手芸人として、若人あきらや片岡鶴太郎も出演。さらに、桜井長一郎といった大御所も出演し、世代を超えた笑いの競演が実現していました。

1980年10月4日からは、番組名を『大進撃!おもしろ組』に変更しリニューアル。放送時間が変更になり、ツービート、シティボーイズ、角替和枝、松金よね子といった新たなレギュラー陣が加わりました。収録場所もフジテレビ本社旧社屋のスタジオに移行され、より洗練された番組へと進化を遂げました。リニューアル後は、ゲスト出演者による漫才やコントも加わり、番組の幅がさらに広がりました。

放送時間と公開収録

『お笑い大集合』は土曜18:00～18:30に放送。一方、『大進撃!おもしろ組』は土曜12:00～12:30に放送枠が変更されました。放送時間は、フジテレビ系列局によって異なっていた可能性があります。これは、フジテレビのこの時間帯がローカルセールス枠だったためです。各局が、自社製作番組の放送や他番組の遅れネットを優先し、本番組の放送時間を変更、もしくは未放送とするケースもあったと考えられます。

番組は、首都圏近郊のホールで公開収録が行われていました。会場の熱気と一体感を伝える演出も、番組の魅力の一つだったと言えるでしょう。総合司会は、月の家円鏡（後の八代目橘家圓蔵）が務め、その軽妙な語り口で番組全体をまとめていました。

スタッフとレコード化

番組制作には、数多くのベテランスタッフが携わっていました。プロデューサーには新谷進英、岩本武治、横澤彪といった面々が名を連ね、ディレクターには佐藤義和、松永剛らが参加。構成作家には塚田茂、鈴木哲、高田文夫といった、現在も第一線で活躍する面々も名を連ねており、番組クオリティの高さを物語っています。音楽は土持城夫、技術は金岩昭博（八峯テレビ）、デザインは薩本尚武が担当しました。

番組の人気の高さを示すエピソードとして、1978年には、番組に出演していたものまね芸人たちによるレコード『フジテレビお笑い大集合!』が東芝から発売されています。このレコードは、当時の番組の雰囲気や人気を伝える貴重な資料となっています。

まとめ：時代の笑い、そして記憶

『お笑い大集合』と『大進撃!おもしろ組』は、1970年代後半から1980年代初頭にかけて、多くの視聴者に笑いと感動を与えた人気演芸番組でした。様々な芸人たちの競演、そして個性豊かなスタッフ陣の努力によって生み出された番組は、日本のテレビ史に貴重な足跡を残しています。本記事が、当時を知る方々、そしてこの番組を初めて知る方々の記憶を呼び覚ます一助となれば幸いです。

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