かが (護衛艦)

護衛艦「かが」(JS Kaga, DDH-184)

「かが」は、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦であり、いずも型護衛艦の2番艦です。艦名は加賀国に由来し、旧海軍の航空母艦「加賀」にちなんでいます。これは海上自衛隊において初代「かが」となります。艦の特徴として、甲板を含めた全長は248メートルで、旧海軍空母「加賀」とほぼ同じです。加賀国の一宮として白山比咩神社が艦内に設けられています。建造費用は1,155億円に達し、海上自衛隊史上最大の艦艇となっています。

艦歴

「かが」は、しらね型護衛艦「くらま」の代替艦として計画され、平成24年度の計画である19,500トン型ヘリコプター搭載護衛艦として2013年に起工されました。命名・進水は2015年8月、翌年の2016年に公試を開始し、ついに2017年に就役しました。その後、第4護衛隊群に編入され、定係港は呉になりました。また、同年中には艦名にゆかりのある石川県金沢港に寄港し、多くの一般公開を行い、15,000人の訪問者を迎えました。

一方で、この一般公開の際には事故が発生し、艦長や副長は業務上過失傷害の疑いで書類送検されるなど、艦の運営に影響を与えました。その後、2018年には豪雨被災者への入浴支援を実施し、同年8月にはインド太平洋方面派遣訓練にも参加しました。訓練期間中、南シナ海での対潜戦訓練や、日英共同訓練を実施しました。

2019年にはドナルド・トランプ米大統領が乗艦し、視察が行われる重要な瞬間もありました。さらに、日米印共同訓練にも参加し、海上自衛隊の共同作戦能力を高める機会を得ました。令和元年の台風の影響で観艦式が中止となり、「かが」は救援活動に参加するなど、災害対応にも貢献しました。

2020年から2021年にかけて、各国との共同訓練が続けられ、特に日米印豪共同訓練（マラバール）に参加したことは注目されました。その中でも、対潜戦訓練や洋上補給訓練が行われ、米海軍や印海軍との連携が強化されました。特に、南シナ海での共同訓練が頻繁に行われ、地域の安全保障に寄与しています。

加えて、2022年からは特別改造工事が開始され、F-35B戦闘機の搭載に向けた大規模改修が計画されています。その結果、艦内の整備や運用についても、アメリカ軍との協力のもと詳細な検討が行われています。艦首形状の変更なども含め、新たな運用に備えての準備が進められています。

ロゴマークと象徴

艦のロゴマークは公募によって決定され、金箔や加賀友禅など加賀藩の名産品を取り入れています。また、日本の四季の花々が配置され、中央には海鳥がデザインされています。これらは艦の乗員が高い誇りを持ち、任務に励む姿勢を象徴するものとしています。

今後の展望

今後の「かが」は、令和6年度のインド太平洋方面派遣やF-35Bの運用試験を通じて、さらなる役割を果たしていくことが期待されています。また、護衛艦としての機能を強化しつつ、最新鋭の戦闘機を搭載した新たな任務に備えることが求められるでしょう。こうした進化により、「かが」は日本の安全保障に貢献し、海自の重要な資産として活躍し続けることになるでしょう。

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