かごしま丸

鹿児島大学水産学部の練習船「かごしま丸」

「かごしま丸」は、鹿児島大学水産学部が所有する重要な練習船です。1950年に初代が就役して以来、数回の更新を経て現在は4代目が運用されています。4代目は2012年に竣工し、その年のシップ・オブ・ザ・イヤーの漁船・作業船部門を受賞しました。

初代「かごしま丸」(1950年〜1960年)

鹿児島大学水産学部はその前の鹿児島県立商船水産学校時代から練習船を保有しており、初代「かごしま丸」は1950年に整備されました。元は旧日本陸軍の艦船「暁辰丸」を改装したもので、就役から10年間使用されました。この船は628トンまたは633トンのトン数を持ち、全長52.7メートルのサイズです。主機には赤阪鐵工所製の320馬力ディーゼルエンジンが2基搭載されており、速力は13.3ノットに達します。

2代目「かごしま丸」(1960年〜1981年)

1960年には2代目の「かごしま丸」が新造され、トン数は1,038.14トンに増加しました。全長66.05メートル、幅10.8メートル、深さ5.39メートルと、より大きな船体を持ち、最大速力は14.811ノットに達することができました。この船は定員が95名、動力には阪神T6TS型ディーゼル機関が施されていました。

3代目「かごしま丸」(1981年〜2012年)

1981年に新造された3代目の「かごしま丸」は、1292.75トンのトン数を有し、全長は69.27メートルに達しました。主機は3200kWの出力を誇り、当時の最先端技術を搭載していました。3代目は、教育機関としての役割を持ちながら、実習航海に使用され、多くの学生たちを育成しました。

4代目「かごしま丸」(2012年〜現在)

現在運用されている4代目「かごしま丸」は、935トンのトン数を持ち、全長66.92メートルです。この船は、近海から北西太平洋の遠洋区域まで、幅広く実習海域を設定し、1週間から50日間の中長期航海を行っています。速力は約12.5ノットで、試運転時には最大速力13.56ノットを記録しました。また、航続距離は約7,200マイルであり、定員は72名に設定されています。4代目は、未来の水産業を支える人材を育成するための重要な役割を果たしています。

まとめ

「かごしま丸」は、長い歴史を持つ練習船として鹿児島大学水産学部の教育に貢献し、学生たちに実践的な経験を提供しています。これからも新たな世代の水産業のリーダーを育てていくでしょう。

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