かながわサイエンスパーク

かながわサイエンスパークの概要

かながわサイエンスパーク（KSP）は、神奈川県川崎市高津区坂戸に立地し、日本初の都市型サイエンスパークとして知られています。この施設は、約15kmの距離に都心を抱えた絶好の位置にあり、研究開発型企業の交流と成長を促す目的で設計されています。運営の中心は、株式会社ケイエスピーという第3セクターの企業であり、創業支援やベンチャー企業の育成を積極的に行っています。

施設の構成

かながわサイエンスパークは、合計55,362m²の敷地に、総延床面積146,336m²を有する3つの主要なビルから構成されています:
1. イノベーションセンタービル西棟: 10階建てで、一般企業やベンチャー企業向けのオフィススペースを提供しています。特に「インキュベートゾーンNEO」では、新たな事業に挑戦するベンチャーを支援し、460m²のKSPホールやギャラリーが設置されています。
2. R&Dビジネスパークビル: 12階建てで、大型研究所向けのマルチテナントビルです。このビルは、中央に広場を持ち、柔軟に研究テーマに対応できる設計が施されています。
3. イノベーションセンタービル東棟: 6階建てのラボビルで、高度な研究開発に最適な設備を整えています。

また、施設内にはレストランやクリニック、ATMといった地域住民にも利用される施設が充実しており、ビジネスと地域が密接に連携しています。

企業と入居者数

2019年5月のデータによると、かながわサイエンスパークには122社が入居しており、就業者数は4,079名に達しています。大企業の研究開発部署や成長段階にあるベンチャー企業がバランスよく集まり、新しいビジネスを生み出す土壌を形成しています。施設の所有者には株式会社ケイエスピーの他に、日本生命保険や三井住友信託銀行などがあります。

創立の歴史

このサイエンスパークの成立は1984年に遡ります。「研究開発型企業全国交流大会」が契機となり、1985年には「KSP構想調査研究会」が立ち上がりました。その後、1986年には株式会社ケイエスピーが設立され、1989年に施設が正式に開設されました。開設以来、企業育成や地域との連携を重視し、多くの研究開発活動が行われてきました。

運営と支援体制

施設の運営は、株式会社ケイエスピーが中心となり、入居企業には安全で快適な環境を提供しています。また、地域冷暖房や建物管理を行う株式会社ケイエスピーコミュニティとの連携も行っています。ベンチャー企業には、インキュベーションマネージャーが個別に支援し、企業の成長を積極的にサポートしています。

交通アクセス

かながわサイエンスパークには、鉄道やバスでのアクセスが良好です。JRや東急線の溝の口駅からは徒歩約15分で到着でき、公共交通機関が周辺地域と連携しています。さらに、周辺道路及び高津中学校入口バス停からのアクセスも便利で、車でのアクセスも可能です。

このように、かながわサイエンスパークは地域経済の発展と革新を推進する重要な施設として、数多くの企業や研究機関に支持されているのです。

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