きさらぎ (コンビニエンスストア)

株式会社きさらぎ - 高知県の独自型コンビニエンスストア

株式会社きさらぎは、高知県高知市若松町に本社を構え、地元で特色あるコンビニエンスストアを運営しています。現在、同社は「くいしんぼ如月」と「食彩 きさらぎ」という二つのブランドで店舗を展開しており、特に「くいしんぼ如月」はそのユニークな業態から注目されています。

1. 独自の業態

「くいしんぼ如月」の最大の特徴は、コンビニエンスストアと持ち帰り弁当店を融合させた業態です。店舗内には持ち帰り弁当を製造するための専用厨房が設置されており、24時間いつでも出来立ての弁当を購入することが可能です。この成功の背景には、もともと持ち帰り弁当の販売を行っていた企業が、24時間営業を開始し、コンビニの要素を取り入れたことがあります。

その人気メニューの中では、チキンナンバンが入った「チキンナンバンBIG」が特に定評があり、県民からは「ビッグ」という愛称で親しまれています。このような人気メニューの提供により、地域における確固たる地位を築いています。

2. 特異な営業方針と広報戦略

他のコンビニエンスストアとは異なり、株式会社きさらぎは毎年正月三が日は休業します。これは、同社の顧客にとって喜ばしい独自の方針です。また、テレビコマーシャルもユニークなスタイルで展開されており、経営者自身が出演していたこともあります。こうした企業独自のアプローチによって、ブランドの認知度向上に努めています。

3. 組織の歴史と成長

株式会社きさらぎの歴史は1977年（昭和52年）に始まり、当初は有限会社よりみつとして設立されました。その後、1981年に弁当のテイクアウト事業部「くいしんぼ」が設立され、1992年には川村栄一氏が社長に就任。同年に株式会社きさらぎへと組織名を変更し、1997年には「くいしんぼ如月」が全20店舗に拡大しました。その後も成長を続け、2014年には21店舗に達しました。

また、毎年9月14日が「くいしの日」として特別セールが行われることでも知られています。この期間中は名物のチキンナンバンが割引価格で提供されるなど、地域の方々に楽しんでもらえるイベントが実施されています。

4. 店舗展開と競争環境

株式会社きさらぎの店舗は主に高知市内に集中していますが、高知市以外にも安芸店（安芸市）、野市店（香南市）、土佐山田店（香美市）があります。高知県内にはもともとこの業態のコンビニが少なかったため、きさらぎは地域での競争優位性を持っていましたが、1997年以降にはローソンやファミリーマートなど他の大手チェーンも参入し、競争が激化しています。

このように、株式会社きさらぎは高知県の食文化に根付いた独自の業態で成長を続ける企業であり、地域に愛される存在として今後の展開にも期待が寄せられています。

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