きょうと号

京阪バスの夜行高速バス「きょうと号」：その歴史と現在

かつて京阪バスは、京都府京都市、大阪府枚方市、滋賀県大津市と日本各地を結ぶ夜行高速バスを数多く運行していました。それらの路線は「きょうと号」の統一名称で親しまれていました。しかし、近年は運行路線の縮小、そして他社への移管が進み、現在京阪バス自身が直接運行する夜行高速バス路線は存在しません。本稿では、「きょうと号」の歴史と現在、そしてその変遷を詳しく見ていきましょう。

現状と過去を繋ぐ役割

2022年10月現在、京阪バスは夜行高速バスの直接運行には関わっていません。しかし、かつて「きょうと号」として運行されていた路線の一部については、予約受付、発券業務、車両の整備・待機、乗務員の仮眠施設の提供、改札業務といった運行支援業務を引き続き担っています。これは、長年にわたる運行ノウハウと地域との連携が、現在も維持されていることを示しています。

過去の主要路線

京阪バスがかつて運行に関わっていた主要な夜行高速バス路線をいくつかご紹介します。これらの路線は、時代の変化や利用状況の変化、そして近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、運行形態が変化したり、廃止されたりしました。

東京ミッドナイトエクスプレス京都号

1989年12月20日に運行開始した、関東バスとの共同運行路線です。当初は「きょうと号/宇治号」という名称で、京都・枚方と新宿高速バスターミナルを結んでいました。2005年には路線愛称が変更され、2022年6月1日に京阪バスは運行から撤退しました。現在は関東バス単独運行となっています。

京都-上野・TDL線

1989年10月20日に京成電鉄（現：京成バス）との共同運行で開始。その後、京阪バスは2006年1月10日に撤退し、京成バス、そして2010年7月15日からは千葉中央バスが運行を引き継ぎました。路線は変更を重ね、車両もスーパーハイデッカー車への更新、座席数なども変遷し、現在も運行が継続されています。

廃止・休止路線

京阪バスが過去に運行に関わっていた路線の中には、既に廃止または休止となっているものもあります。その一部をご紹介します。これらの路線では、京阪バスが撤退した後も、予約受付や発券などの支援業務を行っていたケースもありました。

京都・枚方 - 長崎線 (1989年10月3日運行開始、1999年2月京阪バス撤退、2001年3月廃止)
京都 - 八王子線 (1990年3月22日運行開始、2007年3月30日運行休止)
京都・枚方 - 北九州・福岡線 (1990年10月12日運行開始、2010年4月2日廃止)
京都・枚方 - 熊本線 (1990年10月19日運行開始、1999年京阪バス撤退、2002年系統統合により終了)

その他の「京都号」路線

夜行高速バス以外にも、京阪バスでは「京都号」と名の付く路線が多数存在しました。これらの路線は、日中の高速バスや急行バス路線です。これらの路線は、それぞれ地域特性を反映した運行形態をとっていました。

まとめ

京阪バスの「きょうと号」は、長年に渡り多くの人々の移動を支えてきました。時代の変化とともに路線は変遷し、現在は直接運行から撤退していますが、その歴史と経験は、現在も地域社会に貢献し続けています。今後、夜行高速バスを取り巻く状況が変化する中で、京阪バスがどのような役割を担っていくのか、注目が集まります。

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