東京ミッドナイトエクスプレス京都号

東京ミッドナイトエクスプレス：東京と関西を結ぶ夜行高速バスの軌跡

東京ミッドナイトエクスプレス京都号は、東京と京都・枚方市を結ぶ夜行高速バスです。本記事では、その歴史や運行経路、車両、そしてかつて運行されていた東京ミッドナイトエクスプレス宇治号についても詳しく解説します。

運行概要

現在、関東バスが運行主体となっており、東京大手町、東京駅丸の内、バスタ新宿、渋谷マークシティを経由し、山科駅、三条京阪、京都駅八条口、樟葉駅、京阪枚方市駅へと至ります。途中休憩はありませんが、乗務員交代は行われます。

2019年5月のダイヤ改正では、東京側の発着点を大手町まで延伸し、東京駅丸の内にも停車するようになりました。これは三菱地所のビル誘致によるものです。

歴史

1989年12月20日、京阪バスの運行でサービスが開始されました。当初のキャッチコピーは「新宿さん、こんにちは。近くなった枚方です。」という、親しみやすいものでした。

1990年には京都駅八条口を経由する経路に変更。1992年には、宇治方面への路線「宇治号」も開設されました。当初は学研都市田辺にも停車していましたが、後に廃止されました。

1999年頃には、東京側の運行会社が関東バスから子会社のケイビーバスに移管されましたが、2009年には再び関東バスに戻っています。

2002年には、渋谷マークシティへの停車開始、京都号はJR高槻駅と阪急高槻駅、宇治号は樟葉駅への停車開始など、経路の改良が複数回行われています。

2005年には、路線愛称が「東京ミッドナイトエクスプレス京都号」「東京ミッドナイトエクスプレス宇治号」に変更されました。同時に、JR高槻駅と阪急高槻駅への停車は宇治号のみに変更されました。

2008年には宇治号が運行休止となり、京都号が樟葉駅に停車するようになりました。2016年には、バスタ新宿の開業に伴い、東京側の発着点が変更されました。

2020年4月7日からは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当面の間運休となりました。多客期には運行再開されることもありましたが、2022年6月1日に京阪バスが運行から撤退し、以降は関東バス単独運行となっています。

運行経路の変遷

初期の運行経路は新宿高速バスターミナル発着で、宇治号は京阪宇治駅、JR宇治駅、近鉄大久保駅を経由していました。京都号は、山科駅、三条京阪、京都駅八条口を経由していました。新宿発着の路線では、JR高槻駅と阪急高槻駅の停車順序が路線によって異なっていました。

車両

関東バスと京阪バス両社とも、3列独立シートのハイデッカーまたはスーパーハイデッカー車両を使用しています。関東バスは日野・セレガRが中心で、多客期には三菱ふそう・エアロキング（ダブルデッカー）も投入されます。京阪バスは、2007年と2016年にニューセレガを導入していましたが、2022年の撤退により運用を終えました。

所要時間

所要時間は、路線・時期によって変動します。宇治号廃止直前では、下り9時間7分、上り9時間15分でした。京都号は、2017年6月改正時点では下り8時間25分、上り8時間38分でしたが、2019年5月の改正（大手町延伸）後は下り9時間15分、上り9時間15分となっています。

キャンペーン

閑散期には運賃割引キャンペーンを実施していました。また、2017年9月からは、京都での降車客に地下鉄・バス一日券の割引券が配布されています。

まとめ

東京ミッドナイトエクスプレス京都号は、30年以上にわたって東京と関西を結ぶ重要な交通手段として機能してきました。その歴史の中で、運行経路や車両、運行会社などに変化がありましたが、利用者のニーズに合わせて柔軟に対応してきたことが伺えます。今後も、安全で快適な運行を続け、多くの人々の移動を支える存在であり続けることが期待されます。

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