きりしま (護衛艦)

護衛艦「きりしま」の艦歴

護衛艦「きりしま」は、ローマ字表記でJS Kirishima (DDG-174) という艦名を持つ海上自衛隊の艦船です。この艦はこんごう型護衛艦の2番艦であり、艦名は日本の霧島山に由来しています。旧日本海軍の金剛型戦艦「霧島」に続いて、日本の艦船としては2代目となります。1番艦の「こんごう」と名づけられたこの艦は、戦艦の金剛、霧島から受け継がれた名称を持つ同規模の艦艇の一つです。特徴的な点は、1番艦に比べて対潜ヘリコプター用のデータリンクアンテナを増設していることです。これにより、本艦の就役に伴って、4護衛隊群における8艦8機体制が確立されました。

艦の建造と就役

「きりしま」は、1992年4月7日に三菱重工業長崎造船所香焼工場で起工され、1993年8月19日に進水、1995年3月16日に就役しました。就役後は第1護衛隊群第61護衛隊に編入され、横須賀に配備されました。初期の装備としては、リンク16のアンテナやCIWS (ファランクス) を能力向上型のblock1Bに換装したことが挙げられます。

国際任務と演習への参加

「きりしま」は、様々な国際任務や演習にも積極的に参加しています。1995年にはイージスシステムの装備認定試験を受けるためにハワイに派遣され、その後も1996年、1998年、2002年には環太平洋合同演習 (RIMPAC) に参加しました。2002年12月から2003年4月まで、テロ対策特別措置法に基づきインド洋での任務に従事しました。また、2004年には再度インド洋に派遣され、スマトラ島沖地震の発生を受けて国際緊急援助隊派遣法に基づきタイに派遣されました。

防衛訓練と共同訓練

2007年には米印海軍との初の3ヶ国共同訓練を房総半島南方沖で行い、国際的な連携を強化しました。2008年には護衛隊改編により第4護衛隊群第8護衛隊に編入され、多様な国際演習にも参加しました。特に、2010年には弾道ミサイル迎撃試験を成功させ、その後も東日本大震災を受けての災害派遣を行うなど、活動は多岐にわたります。

最近の活動

最近では、2021年に行われた日米共同訓練の一環として、関東南方海域で多国籍部隊との共同訓練を実施しました。これにより、対抗戦や防空戦、対潜戦などが行われ、各国の海軍との連携を深めました。また、沖縄近海でのさらなる共同訓練も行われ、米海軍の艦艇とともに防空戦や洋上補給の訓練が行われました。現在、「きりしま」は第2護衛隊群第6護衛隊に所属しており、横須賀を定係港としています。

まとめ

「きりしま」は、その艦歴の中で様々な国際的な任務を遂行し、防衛能力を向上させるための訓練に多く参加してきました。今後も海上自衛隊として、日本の安全保障に寄与し続けることでしょう。

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