くじら橋

くじら橋（くじらばし）の紹介

概要

東京都稲城市に位置するくじら橋は、稲城中央公園と稲城第二公園を結ぶ歩道橋です。この橋は南多摩尾根幹線道路を跨いでおり、そのデザインには独特の魅力があります。橋の形状は、シャープな曲線を描く舟底のようなフォルムとなっており、幅広い部分と狭まる部分が3次元的に変化するため、世界的にもユニークな建築物として評価されています。1997年度には、土木学会から田中賞（作品部門）を受賞しており、そこでの評価が高いことを示しています。

デザイン

くじら橋の名称は、市民の公募により名付けられたものです。実際に橋の下を歩くと、そのコンクリート面が鯨の胴体を連想させる美しい曲線を描いています。また、夜間になると、橋の両端がライトアップされ、白く浮かび上がる幻想的な姿を楽しむことができます。周囲には鯨の親子をモチーフにした石像もあり、訪れる人々に楽しさを提供しています。

植栽と景観

橋の上を歩くと、両脇にはツツジの植木が整然と配置されており、訪れる人に穏やかな雰囲気を与えています。さらに、眼下には南多摩尾根幹線道路とその広い中央分離帯が見え、交通の起伏を感じさせます。晴れた日には、東方向に新宿のビル群や六本木ヒルズ、東京スカイツリー、東京タワー、レインボーブリッジなど、多様な都心の風景を見渡すことができ、訪れる人々の心を引きつけます。

橋梁の仕様

くじら橋はPC単径間固定式門形ラーメン橋という形式で構造されています。その特徴的な形状は、以下のようなスペックを持っています。

• - 橋長: 107m
• - 支間: 100.5m（本形式では日本最大）
• - 幅員: 24.4mから16.8m
• - 着工: 1995年（平成7年）3月
• - 竣工: 1997年（平成9年）7月
• - 事業主体: 住宅・都市整備公団（現・都市再生機構）
• - 施工: 錢高組・地崎工業共同企業体

このように、くじら橋は設計の独自性と美しさを兼ね備えた、稲城市にある素晴らしい歩道橋です。訪れる人々にとって、ただの通過点にとどまらず、景観を楽しむ特別なスポットとなっています。従って、地域住民はもちろんのこと、観光客にもぜひ訪れていただきたい魅力的な場所です。

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