こおろぎ橋 (テレビドラマ)

こおろぎ橋

『こおろぎ橋』は、1978年10月から1979年3月までTBS系列で放送された連続テレビドラマです。この作品は「ポーラテレビ小説」の第21作目にあたり、石川県に実在するこおろぎ橋を題名にしています。物語は太平洋戦争後の混乱期において、旅館を経営する女性の奮闘を描いた一代記です。特筆すべきは、主演を務めた樋口可南子がこのドラマでデビューしたことです。

物語の概要

舞台は昭和21年、山中温泉の老舗旅館「みゆきや」です。この旅館の一人娘である北出佐和子は、女学校を卒業後に山の分校の教師として働いていました。彼女は素朴な子供たちとの日々を楽しみながら過ごしていたが、ある事情から婿を迎えるために山中に戻ることを余儀なくされます。

佐和子の選んだ婿は、隣町の旅館「鹿野屋」の次男である亀田幹夫でした。しかし、幹夫は佐和子の初恋の相手である新太郎との関係を疑い始め、酒に溺れるようになります。幹夫はある日、姿を消してしまい、その直後に祖母のぬいが亡くなります。この出来事は佐和子に重くのしかかり、彼女は旅館を守るために奮闘していくことになります。

主なキャスト

• - 北出佐和子：樋口可南子
• - 北出ぬい：津島恵子
• - 北出雅子：山口果林
• - 湯川耕造：原保美
• - 西口栄次：犬塚弘
• - 西口克子：加賀まりこ
• - 西口孝一郎：風間杜夫
• - 西口美弥子：湯沢寿里
• - 鹿野新太郎：東村元行
• - 亀田幹夫：峰岸徹

この他にも多くの魅力的なキャラクターが登場し、物語を豊かに彩ります。

スタッフ

この作品の脚本は佐々木守が担当し、演出は前川英樹、福田新一、坂崎彰の三人が行いました。音楽は丹羽応樹が手がけ、制作には山田和也が関わっています。また、プロデューサーは坂崎彰です。

主題歌

『こおろぎ橋』の主題歌は、キングレコードよりリリースされ、作詞は門谷憲二、作編曲と歌は丹羽応樹が担当しました。楽曲は物語の雰囲気を一層引き立て、視聴者の記憶に残るものとなっています。

影響と評価

放送当時、このドラマは視聴者に大きな感動を与え、多くの人に愛されました。戦後の厳しい時代背景の中で、家族や自分の人生と向き合いながら生きる強い女性を描いたこの物語は、今なお多くの人々の心に残り続けています。『こおろぎ橋』はドラマを通して、彼女たちの強さや優しさ、そして家族の絆を再認識させられることが多かった作品です。

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