こざき亜衣

こざき亜衣（1982年2月22日生まれ）は、日本の女性漫画家、イラストレーターである。千葉県出身で、多摩美術大学映像演劇学科に在籍していたが中退。実兄は漫画家・イラストレーターとして活躍するコザキユースケである。

彼女は、多摩美術大学中退後、漫画家、イラストレーターとしてのキャリアをスタートさせた。漫画家デビュー以前は、人気漫画家である古屋兎丸氏やえりちん氏のアシスタントを務めていた経験を持つ。その経験が、彼女の技術と表現力の向上に大きく貢献したことは間違いない。

2006年には、人物画、特に美少年のデッサンやデフォルメ技法を解説したハウツー本『美少年の描き方』を出版。イラストレーターとしての才能を早くから開花させていたことがわかる。この本は、多くの漫画家志望者にとって貴重な学習資料となった。

2007年、漫画家としての才能が開花する。初の応募作品である『さよならジル様』で第51回ちばてつや賞一般部門大賞を受賞。この受賞は、彼女の漫画家としての道を決定づける大きな転機となった。受賞作は『モーニング』誌に掲載され、本格的なデビューを飾った。

2008年には、『モーニング』誌で『超秘密戦隊ムシャレンジャー』を短期集中連載。当初はネット連載用の作品であったが、編集長の目に留まり、本誌掲載という栄誉に輝いた。この作品は、彼女の独特な世界観とユーモアセンスが存分に発揮された作品であり、高く評価された。

そして、こざき亜衣の名前を世に知らしめたのが、2011年から2020年まで『ビッグコミックスピリッツ』誌で連載された『あさひなぐ』である。高校の弓道部を舞台にしたこの作品は、長期に渡る連載となり、彼女の代表作として広く認知されている。この作品で2015年には、第60回小学館漫画賞（一般向け部門）を受賞。その実力と人気を改めて証明した。

漫画家としての活動に加え、イラストレーターとしても幅広く活躍している。ロックバンドMASS OF THE FERMENTING DREGSのアルバムジャケットやTシャツのデザイン、ロックバンドBase Ball Bearのブックレットイラスト、ガールズケイリンのテレビCMなど、その活動は多岐に渡る。

主な作品として、ハウツー本『美少年の描き方』、漫画作品『さよならジル様』『超秘密戦隊ムシャレンジャー』『あさひなぐ』『セシルの女王』などがある。現在も『セシルの女王』の連載を継続し、精力的に創作活動を続けている。

受賞歴としては、2007年のちばてつや賞、2015年の小学館漫画賞、そして2016年の漫道コバヤシ漫画大賞などがある。これらの受賞は、彼女の才能と努力の証であり、今後の更なる活躍に期待がかかる。

こざき亜衣は、漫画家、イラストレーターとして、その多様な才能と卓越した技術で、多くのファンを魅了し続けている。今後も、彼女による新たな作品、新たな表現が期待される。

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