こんひろし

近 広史

近 広史（こん ひろし）は、1965年1月25日生まれの日本のプロデューサー、ディレクターです。群馬県の出身で、群馬県立前橋東高等学校を経て、東放学園専門学校放送芸術科で学びました。現在は、株式会社Wonder Creatorsの代表取締役社長を務めています。

キャリアは1988年にスタートし、当初は主にドキュメンタリー番組や情報系番組の演出・プロデュースを数多く手がけました。テレビの最前線で様々なジャンルの番組制作に携わり、その経験を積み重ねました。

1999年にはアニメーション業界へと活動の場を広げ、ここでは企画、プロデュース、さらには原作開発といった側面から制作に関わるようになりました。アニメ分野での主要な仕事の一つが、2003年に手がけた松本零士画業50周年記念作品『銀河鉄道物語』の企画・プロデュースです。この作品はテレビシリーズとして放送された後、OVAやテレビ第二シリーズも制作され、根強い人気を博すシリーズとなりました。また、このシリーズのスピンオフ企画として、2009年にはドラマCD『銀河鉄道物語 〜最果ての天使アンジェラ〜』も制作されています。

松本零士氏との繋がりは深く、WOWOW開局20周年記念作品である、松本氏の未公開シナリオを原作としたアニメ『オズマ』でも企画・プロデュースを担当しました。他にも、バーチャルアイドルユニット「AGC38」プロジェクトを企画・プロデュースし、CD、アニメ、ウェブラジオ、ライブイベント、朗読劇など、多角的なメディア展開を手がけました。

2012年2月には、テレビ番組やネット動画などの企画・制作を主軸とするクリエイター集団、株式会社Wonder Creatorsを設立し、自ら代表取締役社長に就任しました。以降、この会社を拠点に幅広いコンテンツ制作活動を展開しています。

手がけた作品は多岐にわたります。テレビ番組だけでも、NHKでは『NET BUZZ』、『夜光音楽 ボカロP 5min.』やそのスペシャル版、『沼にハマってきいてみた』などの演出を、NHKBSプレミアムでは『世界最高峰のマジック殿堂〜マジックキャッスル〜』シリーズや『YouTuber×NHK 1億いいね大作戦』といったスーパープレミアム番組のプロデュースや演出を担当しています。民放各局においても、日本テレビの『スーパーテレビ情報最前線』、TBSの『そこが知りたい』『金曜テレビの星』『スーパーフライデー』（特に「全国行方不明者大捜索」シリーズでは企画・総合演出として深く関わる）、MBSの『情熱大陸』（鈴木光司、THE ALFEE|THE_ALFEEの回）、フジテレビの『火曜ワイドスペシャル』『戦慄の日本最怖列島ミステリースポット大潜入』『ザ・ノンフィクション』、テレビ朝日の『誘われて二人旅』シリーズ、テレビ東京の『ドキュメンタリー人間劇場』など、情報、ドキュメンタリー、バラエティといった幅広いジャンルの番組制作にプロデューサーやディレクターとして参加しています。スカパー!のMONDO21チャンネルでも、『太田プロライブ』やグルメ情報番組、電脳関連番組など、多様な番組のプロデュース・演出を行いました。

テレビ番組以外にも、映画・ドラマ分野ではショートフィルム『Some Day』の制作や、アニメーション作品のプロデュースとして『魔豆奇伝パンダリアン』『もえたん』『完美世界 Perfect World』などがあります。キャラクター事業として「AGC38」プロジェクトを立ち上げ、様々なメディアミックスを展開しました。インターネット番組ではYouTubeチャンネルの企画・演出、PVやテレビCMの監督やプロデュース、企業VPや店頭PR映像の制作、教育用教材、書籍（『トムとジェリーのまんが「ことわざ」辞典』の制作協力や『松本零士 零次元漫画館』の企画・監修）、ドラマCD（『銀河鉄道物語』スピンオフやオリジナル作品）、コミック（『ブラフマン』『メタモルフォーゼ』のプロデュース）など、その活動範囲は非常に広範です。

これらの制作活動に加え、東京国際大学でのメディア制作に関する集中授業で制作指導やプロデューサーを務めるなど、後進の育成にも携わっています。また、松本零士公式ファンクラブの発起人・幹事の一員としても活動しています。ウェブラジオ『銀河鉄道情報局』ではパーソナリティを務めた経験もあります。多様なメディアとコンテンツに関わる、精力的なプロデューサー・ディレクターと言えるでしょう。

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