さよならの夏

さよならの夏

『さよならの夏』は、1976年4月から6月にかけてよみうりテレビ・日本テレビ系列で放送されたテレビドラマです。全13回で、毎週木曜日の21時から21時54分に放送されました。原作は原田康子の小説『廃園』です。

概要

物語は、横浜の山の手にある槇田家と簑島家を中心に展開します。土木技師の槇田修二と実業家の簑島耕造は大学の先輩・後輩という関係で、家族ぐるみの親交がありました。しかし、修二は簑島の妻である綾子の落ち着いた魅力に惹かれ、不倫の関係へと発展してしまいます。夫への愛情が冷めていた綾子にとって、修二は心の支えとなっていきます。一方、修二の妻であるむつ子は以前から綾子を苦手としていましたが、後に夫と綾子の関係を知り、大きなショックを受けます。さらに、むつ子は修二の娘である陽子の家庭教師である京太（耕造の養子）から密かに想いを寄せられ、やがて二人は関係を持つようになります。ドラマは、陽子の病気を抱えながら、複雑に絡み合う不倫関係を通して、夫婦の愛のあり方を問いかける作品です。当時、テレビドラマは「文芸メロドラマ」とも呼ばれていました。

キャスト

槇田むつ子：岩下志麻
槇田修二：細川俊之
簑島綾子：有馬稲子
簑島耕造：高松英郎
簑島京太：織田あきら
槇田陽子：佐藤由美
中河マリ子：桃井かおり
品子：竹井みどり
街の女：田口久美
絵沢萠子
京太の実母：中北千枝子
来宮太三郎：池部良
山乃広美
伊藤久哉
稲川善一
相原巨典

スタッフ

プロデューサー：香坂信之
原作：原田康子
脚本：石松愛弘
音楽：坂田晃一
制作：テレパック、よみうりテレビ

主題歌

『さよならの夏』
歌：森山良子
作詞：万里村ゆき子
作曲・編曲：坂田晃一

この曲は後に手嶌葵によってカバーされ、『さよならの夏 〜コクリコ坂から〜』として、2011年のアニメ映画『コクリコ坂から』の主題歌となりました。

挿入歌

『ガラス色の午後』
歌：森山良子
作詞：万里村ゆき子
作曲・編曲：坂田晃一
『ひとり旅』
* 歌：織田あきら

劇中では、織田あきら演じる京太がギターで弾き語るシーンもありました。

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