さんかくはぁと

さんかくはぁと

『さんかくはぁと』は、1995年1月9日から3月20日まで、テレビ朝日系列の月曜ドラマイン枠で放送されたテレビドラマです。主演の山本耕史が、普通の高校生男子である和田智雄と、女装した姿の和田智美という二つの役を一人で演じ分けたことで話題となりました。特に、女装時の智美の声は、声優の氷上恭子が担当し、その演技も注目を集めました。

作品概要

このドラマは、コメディ要素をふんだんに盛り込んだ作品で、特に人気を集めたのは、本編前と終了後に放送された、山本耕史と室井滋によるミニコーナーでした。このコーナーでは、二人がコントを演じたり、視聴者からのハガキを紹介したりするだけでなく、山本が熟語の意味を理解していなかったり、室井がことわざに詳しかったりと、二人のキャラクターが際立つやり取りが繰り広げられました。

各放送回には、過去の有名ドラマのタイトルを引用したサブタイトルが付けられており、ドラマ冒頭の数分間は、そのサブタイトルを元にしたパロディが演じられました。これらのパロディは、ドラマ本編とは異なるコミカルな世界観を作り出し、視聴者を楽しませる要素の一つとなりました。

登場人物

和田智雄・智美（2役）: 山本耕史

高校生。幼少期のトラウマから女性恐怖症を抱える。女装した智美は、強気な性格。

七海郁子：永作博美

智雄の従姉妹。智雄が女性嫌いになった原因。アメリカへの留学を目指している。表向きは品行方正だが、智雄にはきつい態度を取る。

七海美智子：かとうれいこ

郁子の姉で、智雄の従姉妹。バツイチの出戻り。

木村麗：川合千春

智雄の彼女。郁子の友人。

森沢拓也：山本太郎

智雄の友人。女好きで、智美に振られた後、美智子に惚れる。

猿渡先生：安達香代子

智雄たちのクラス担任の英語教師。大観のファンで不倫関係にある。

三上佐代子：笹峰愛

郁子の友人。

七海大観：岡本信人

作家。美智子と郁子の父。

七海初子：あべ静江

美智子と郁子の母。大観の妻。

綾糀松子：室井滋

七海家の住み込みの家政婦。

登場人物の関係性

和田智雄、七海郁子、木村麗、森沢拓也、三上佐代子は同じ高校の同じクラスに所属しており、担任教師は猿渡先生です。これらの登場人物を中心に物語が展開します。

主題歌

EAST END×YURI「MAICCA〜まいっか」

スタッフ

脚本：遠藤察男、吉野晃章
監督：多田羅敬二、佐藤健光、小中和哉、荒井光明
特殊メイク：藤原慎二
柔道指導：山岡淳二
技斗：東山茂幸
粘土アニメ：石田卓也
ロケ協力：目白学園高等学校、目白学園女子短期大学、日本柔道整復専門学校
プロデュース：多田羅敬二、岩城利明
* 制作：テレビ朝日、T's co.,ltd.

サブタイトル

各話のサブタイトルは、以下の通りで、全て過去の有名ドラマのタイトルをなぞったものとなっています。（）内は元となったドラマのタイトルです。

1. 渡る世間は女ばかり（渡る世間は鬼ばかり）
2. 家なき男（家なき子）
3. 従兄弟・失格（人間・失格）
4. ひとつ屋根の裏（ひとつ屋根の下）
5. 男女7人金物語（男女7人夏物語・男女7人秋物語）
6. 愛という名のチョコに（愛という名のもとに）
7. 101回目のノミネート（101回目のプロポーズ）
8. 東京アブストーリー（東京ラブストーリー）
9. ふぞろいの蜜柑たち（ふぞろいの林檎たち）
10. キスだらけの天使（傷だらけの天使）
11. 振り向けば奴がいる（振り返れば奴がいる）


『さんかくはぁと』は、コメディでありながら、登場人物たちの複雑な関係や心情を描いたドラマでした。山本耕史の二役の演技や、各話のパロディ要素、そして個性的な登場人物たちが、多くの視聴者を楽しませました。

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