ずんだもん

ずんだもん

ずんだもんは、SSS合同会社によって生み出された、ずんだ餅をモチーフとした東北地方を代表するマスコットキャラクターです。東北ずん子の関連キャラクターとして登場し、その愛らしい姿と独特な設定で、多くのファンを魅了しています。キャラクターデザインは江戸村ににこ氏が担当しました。

設定

ずんだもんは、ずんだの妖精という設定で、東北ずん子の持つ弓「ずんだアロー」に関連付けられています。また、人間の姿に変身する能力を持ち、ずんだ餅を食べることで知性が向上するとされています。公式設定では女の子とされていますが、中性的な見た目からファンによる二次創作では性別が様々に解釈されています。趣味は「その辺をふらふらすること」や「自分を大きく見せること」で、誕生日は12月5日です。「～（な）のだ」という独特の語尾が特徴で、「もん」はモンスターの略であり、初期設定では幻の存在とされていました。公式設定は作品によって異なり、二次創作の自由度を高める意図があります。

容姿

妖精の姿と人間の姿の両方に、鞘に入った枝豆のような耳があるのが特徴です。妖精の姿は丸く大きな頭と尻尾を持ち、白とライトグリーンを基調としたデザインが可愛らしさを引き立てています。人間の姿は、ライトグリーンの髪と中性的な印象が特徴で、ライトグリーンのサロペット、白い三分袖のトップス、緑色の靴を着用し、枝豆を模した首飾りを身に着けています。

経緯

2010年代

ずんだもんは、萌えキャラクターである東北ずん子と差別化を図るため、萌えキャラに抵抗のあるユーザーや自治体向けのゆるキャラとして企画されました。江戸村ににこ氏のキャラクターデザインや、さとうとしお氏の小説などを通して、キャラクター設定やコンテンツが確立していきました。2015年頃からは、東北地方に本社を登記する企業に限り、申請なしで無償での商用利用が可能になりました。2017年には、アニメ作品「ずんだホライずん」や歌声合成ソフトUTAUの音声ライブラリに伊藤ゆいな氏の声が採用され、これがきっかけとなり、伊藤氏は自身の声の読み上げソフトの開発を望むようになりました。

2020年代

2020年代に入ると、音声合成技術の検証にずんだもんの声が活用されるようになりました。2021年6月にはITAコーパスマルチモーダルデータベースが公開され、同時に人間の姿がお披露目されました。同年8月には、無料の音声合成ソフトウェアVOICEVOXがリリースされ、初期ライブラリの一つとしてずんだもんの音声が搭載されました。このVOICEVOXのリリースは、伊藤ゆいな氏が自身の声のテキスト読み上げソフト化を強く望んだ結果、実現したものです。その後、リアルボイスチェンジャーMMVC版のデータや、ボーカルシンセサイザーNEUTRINO、Seiren Voiceなどの音声ライブラリが公開・発売され、2023年には「VOICEPEAK 東北ずん子」等の製品に「VOICEPEAK ずんだもん」が付属する形で配布されました。

評価・反響

利用と人気の拡大

初期はあまり知られていなかったずんだもんですが、2021年6月に人間の姿が公開され、8月にVOICEVOXがリリースされると、爆発的な人気を獲得しました。イラスト投稿サイトや動画投稿サイトでは、多くのファンによるユーザー生成コンテンツが制作され、その認知度を急速に高めました。VOICEVOXが商用・非商用問わず無料で利用できる点も人気の要因の一つです。UGC動画では、坂本アヒル氏による立ち絵イラストが頻繁に使用されています。2022年には、「ネット流行語100」で7位にランクインし、ニコニコ賞を受賞。2023年にはYouTube流行語大賞にもノミネートされました。

さらに、デジタル庁の動画でマイナちゃんの声にずんだもんの合成音声が採用されるなど、公共機関のコンテンツでも活用されています。2023年3月には、東北ずん子プロジェクトの規約が改定され、動画の収益化や配信の投げ銭機能など、非商用利用とみなされる範囲で、企業所属のストリーマーも無償で利用できるようになり、さらなる利用拡大が期待されています。

誹謗中傷等への悪用

一方で、一部のユーザーによるキャラクターイメージを損なう行為や、誹謗中傷を含むコンテンツの作成が問題となっています。ずんずんPJ公式は、これらの行為に対する注意喚起を行い、自分の好きではないアカウントやコンテンツを非難する行為も控えるよう呼びかけています。SSS合同会社の小田氏は、批評はキャラクターを利用せず、個人の責任において行うべきだと述べています。

コンテンツ

音声合成ソフトウェア

VOICEVOX

VOICEROID2（非公式）

ボイスチェンジャーソフト

MMVC
RVC

音楽CD

ずんだもんの名前が明記されている音楽CDがリリースされています。

小説・漫画・アニメ作品

さとうとしお氏による東北ずん子のオリジナル小説
卯匡氏による四コマ漫画「漫画 ずんちゃんといっしょ！」
「ずんだもんTV！」（まんがタイムきららキャラット連載中）
アニメ「ずんだホライずん」

ずんパラじお

ずんパラじおは、ニコニコチャンネルプラスで配信されている公式番組です。音声合成ソフトのずんだもんと伊藤ゆいな氏がMCを務め、XやGoogleフォームで募集した投稿を基に番組が進行します。視聴者からの投稿でコーナーや音楽も募集しています。当初は毎週配信でしたが、現在は月一回の生放送形式で配信されています。

その他

あんこもん（鬼斬コラボ）
MMDモデル、VRM、VRChatアバター
「紗々」（ロッテ）パッケージ
ミニフィギュア
プラモデル
フィギュア
VTube Studio用モデル

脚注

注釈

出典

関連項目

東北ずん子
ゆっくりしていってね!!!

外部リンク

東北ずん子・ずんだもんプロジェクト公式HP
東北ずん子・ずんだもん公式ツイッター (@t_zunko)
ずんだもんのずんパラじお（公式） (@zunPARAdio)
* ゆいーなとずんだもんのずんパラじお〜みんなでラジオを作るのだ〜 ニコニコチャンネルプラス

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