そうりゅう (潜水艦)

潜水艦そうりゅう

そうりゅう（ローマ字：JS Sōryū, SS-501）は、海上自衛隊に所属する潜水艦で、そうりゅう型潜水艦の1号艦です。その名前は日本の神話に登場する四神の一つである青竜から取られ、旧海軍の艦艇であった蒼龍（そうりょう）からの伝統を受け継いでいます。

艦歴

「そうりゅう」は、2005年3月31日に三菱重工業神戸造船所で建造が始まり、2007年12月に命名され進水しました。その後、2009年に就役し、第1潜水隊群第5潜水隊に配属され、呉基地に配備されています。就役以来、様々な訓練や観艦式に参加し、特に2018年には日米印共同訓練に参加するなど、国際的な演習にも重要な役割を果たしました。

事故と不祥事

艦歴には数つの事故が記録されています。最初の大きな事故は、建造中の2008年に発生した感電事故で、作業員が火傷を負う事態となりました。その後、2012年10月には当直中の乗組員が溺死する事故が発生、これは調査の結果自殺と結論付けられました。

2013年には呉基地で、艦内の寝室で発生した拳銃自殺事件があり、原因に関しては上官からの暴行が影響したとされ、海上自衛隊は一部の関係者を懲戒処分にしました。

2021年の衝突事故

2021年2月には、そうりゅうが民間船舶と衝突する事故が発生しました。高知県の足摺岬沖で、商船「オーシャン・アルテミス」と接触し、潜水艦側は数名が軽傷を負う事態に。艦は通常の訓練中であったにもかかわらず、潜望鏡による海面確認が不十分だったとされ、事故後の調査で元艦長が業務上過失として書類送検されました。

その後の調査では、ソナーの音を聞き取れなかったために衝突に至ったことが明らかになり、再発防止策が講じられることになりました。この事故は、海上自衛隊の訓練方法や注意義務に対する見直しを促すきっかけとなりました。

現在の状況

現在も「そうりゅう」は第1潜水隊群第5潜水隊に所属し、定係港は呉基地です。艦の運用に対する見直しが行われている中、引き続き訓練活動を継続しています。これまでの艦歴や事故のほとんどは、潜水艦の運用の難しさや、訓練を通じた乗組員の成長に向けた教訓となっています。

結論

潜水艦「そうりゅう」は、日本の海上自衛隊にとって重要な役割を持っていますが、艦歴において数々の試練も経験してきました。今後も技術の向上とともに、より安全な運用が求められています。

もう一度検索