ちょこっとバス

ちょこっとバスとちょこっとタクシー：東近江市の地域交通を支える存在

はじめに

滋賀県東近江市で運行されているコミュニティバス「ちょこっとバス」と、それに関連する乗合タクシー「ちょこっとタクシー」について解説します。旧市町のバス事業を統合・再編した「ちょこっとバス」は、地域住民の生活を支える重要な交通手段として、また、独自の取り組みや工夫で利用者の利便性向上にも積極的に取り組んでいます。

ちょこっとバスの歴史

2004年、旧八日市市のコミュニティバスとして運行を開始。2005年の東近江市発足後も、旧市町のバス事業はほぼそのまま引き継がれました。その後、2007年には旧市町のバス路線を統合し、「ちょこっとバス」として再編。利用者の少ない路線は乗合タクシー「ちょこっとタクシー」へと切り替えられました。

2009年には、滋賀県内初となるバス車内での廃食油回収活動を開始。これは環境保護への取り組みの一環として現在も継続されています。2021年には交通系ICカード全国相互利用サービスを導入、2022年には市街地循環線の運行も開始され、利便性の向上が図られています。

運賃システム

「ちょこっとバス」と「ちょこっとタクシー」では共通の運賃システムを採用しています。大人200円、小人（小学生）100円が基本料金で、全区間共通です。障がい者の方は半額、未就学児は無料となります。回数券、1日乗車券、定期券も用意され、利用者のニーズに合わせた柔軟な料金体系となっています。

また、乗り継ぎ割引制度も存在します。指定の停留所で乗り継ぐ場合、乗務員に告げることで乗り継ぎ整理券が発行され、割引が適用されます。

バス路線

「ちょこっとバス」は、八日市駅発着路線、永源寺支所発着路線、能登川病院発着路線など複数の路線を運行しています。路線ごとに運行本数や経由地は異なりますが、詳細は東近江市の公式ウェブサイト等で確認できます。

運行時間やダイヤは、お盆と年末年始は土日祝日ダイヤ、正月三が日は全路線運休となるなど、時期によって変動があります。

主要路線例

八日市駅発着路線: 市原線、愛東線、湖東線、沖野玉緒線、南部御園線、市街地循環線、市辺上平木線など、市内各地を網羅する路線が多数存在します。
永源寺支所発着路線: 永源寺地区をカバーする政所線、甲津畑線などがあります。
能登川病院発着路線: 能登川地区を運行する大中線があります。平日はバス、土日祝日はデマンドタクシーとして運行されています。

タクシー路線（ちょこっとタクシー）

「ちょこっとタクシー」は予約制の乗合タクシーで、近江タクシー、永源寺タクシー、滋賀第一交通が運行しています。

路線運行とエリア運行があり、路線運行はバス路線と同様に停留所間を運行。エリア運行は予約があった停留所間を最短距離で運行します。予約状況によっては、経由する停留所が変更される場合があります。

主要路線例

路線運行: 平田線、市辺線、大中線（土日祝日のみ）、ドリーム城東線、神郷線、新宮須田線などがあります。
* エリア運行: 小脇・建部エリア、愛東・湖東エリア、五個荘エリア、蒲生エリアなど、広範囲の地域をカバーしています。

ちょこっとバスの取り組み

東近江市では、「菜の花プロジェクト」の一環として、廃食油をバイオディーゼル燃料に再生し、ちょこっとバスの一部車両で使用しています。環境保全への取り組みも積極的に行っています。

また、利用促進策として、オリジナルチョロQの販売、ブログ開設、バス車内での美術作品展示、マスコットキャラクター「ポンチョくん」グッズの配布、テーマソングとダンスの制作など、ユニークな企画が実施されています。

まとめ

「ちょこっとバス」と「ちょこっとタクシー」は、東近江市の地域交通を支える重要な役割を担っています。独自の運行システムや利用促進策、環境への配慮など、様々な工夫が凝らされたこれらの交通手段は、地域住民の生活の質を高める上で大きな貢献をしていると言えるでしょう。将来的にも、東近江市の発展に欠かせない存在として、更なる発展が期待されます。

もう一度検索