つじらじお

つじらじお（Date fm）

「つじらじお」は、シンガーソングライターの辻詩音がパーソナリティを務めたラジオ番組です。宮城県を拠点とするエフエム仙台（Date fm）で、2009年4月1日から2012年4月1日までの丸3年間にわたり放送されました。

番組概要

横浜市出身の辻詩音にとって、「つじらじお」は福岡のcross fmで担当していた「RADIO KICKS!」に続くレギュラー番組でした。特筆すべきは、彼女がJFN（Japan FM Network）およびTFM（TOKYO FM）系列の放送局で持った唯一のレギュラー番組であった点です。この番組は、仙台圏をはじめとする東北地方における辻詩音の人気確立と維持に大きな役割を果たしました。

番組は通常、東京の制作会社やエフエム仙台のスタジオで収録されていましたが、ごくまれに生放送が行われることもありました。また、後述のエフエム石川で放送された同名の番組と区別するためか、番組冒頭では必ず「Date fm つじらじお」とアナウンスされていました。

放送時間の変遷

放送期間中に、番組の放送時間は何度か変更されています。

番組開始から2010年9月までは、毎週木曜日の20時30分から20時55分までの25分間でした。
2010年10月からは毎週土曜日の18時30分から18時55分に移動しました。
しかし、2011年3月12日に発生した東日本大震災の影響により、この日に予定されていた生放送が中止となり、番組自体も約1ヶ月間中断することになりました。
番組は2011年5月10日に放送を再開しますが、それまでとは異なり、毎週火曜日の深夜に放送されていた番組「MIX UP」（パーソナリティ：高野真一郎）内のマンスリーコーナーという形で内包される形となりました。この期間は、火曜深夜25時05分頃からの放送でした。
* 「MIX UP」が終了したことに伴い、2011年7月2日からは毎週土曜日の深夜に放送されていた番組「音姫」（パーソナリティ：さとうまお）の中に組み込まれる形に変更されました。この期間は土曜深夜26時05分頃からの放送でした。

中断期間を経て深夜帯の内包番組として復帰して以降、再び生放送が行われることはなく、そのまま2012年4月1日の最終回を迎え、3年間の歴史に幕を閉じました。

特徴的なエピソード

番組には、辻詩音を仙台のリスナーに紹介したとされるエフエム仙台のアナウンサー、井上崇氏も関わっていました。また、井上氏が「きょうだいみたい」と表現したことがあるという同局のアナウンサー、名護ひと美氏が頻繁にゲストとして登場しました。番組の最終期には、名護氏の自宅で収録が行われたこともあり、その際には辻詩音と名護ひと美氏がお互いの卒業アルバムを見ながら語り合うなど、普段とは異なるアットホームな雰囲気でのトークが展開されました。この時の模様は、4週にわたって放送され、リスナーに深い印象を残しました。

先述の通り、2011年3月12日には5thシングル「愛がほしいよ」のリリースを記念した生放送が計画されていましたが、東日本大震災発生という未曾有の事態により中止を余儀なくされました。この出来事は、その後の番組の形態変更（深夜番組への内包）にも繋がる大きな転換点となりました。

エフエム石川での放送

エフエム石川でも同名の「つじらじお」が放送された時期があります。こちらは2010年1月1日から同年3月まで、期間限定の番組として毎週金曜日の17時35分から17時40分までの5分枠で放送されました。全13回をもって終了しており、Date fm版とは異なる短期間の企画でした。

「つじらじお」は、シンガーソングライター辻詩音の活動を東北地方で支え、リスナーとの繋がりを深めた重要な番組でした。放送時間の変更や震災による影響など、様々な変化を経ながらも、丸3年という期間を駆け抜けました。

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