てるてる坊主の照子さん

『てるてる坊主の照子さん』は、なかにし礼による長編小説で、戦後復興期の大阪を舞台にした家族の物語です。2001年から2002年にかけて新聞連載され、その後、新潮社から書籍として刊行されました。著者の妻の家族をモデルにしており、昭和30年代の大阪・池田市を舞台に、肝っ玉母さんと4姉妹の成長が描かれています。

あらすじ

物語は、照子が陸軍将校の春男と見合い結婚するところから始まります。終戦後、春男は銀行員になりますが、パン職人になることを決意し、佐世保で修行後、大阪でパン屋を開業します。照子はパン屋の隣で喫茶店を開き、テレビを設置したことで店は大繁盛。梅田にスケートリンクの2号店を構えるまでになります。娘たちはそれぞれの才能を開花させ、長女はフィギュアスケートでオリンピックに出場、次女は歌手としてデビューします。三女と四女は、華やかな姉たちとは異なる道を歩みながらも、自由に成長していきます。

舞台化

2002年には、『てるてる坊主の照子さん〜浪速の若草物語〜』として舞台化されました。佐久間良子が主演を務め、東京と名古屋で公演され、多くの観客を魅了しました。

テレビドラマ化

2003年には、NHK連続テレビ小説『てるてる家族』としてテレビドラマ化されました。このドラマは、小説を原作とし、戦後の困難な時代を生き抜く家族の姿を明るく描き、幅広い世代から支持を集めました。

書誌情報

てるてる坊主の照子さん 上（2002年7月、新潮社）ISBN 978-4-10-445103-6
てるてる坊主の照子さん 下（2002年7月、新潮社）ISBN 978-4-10-445104-3
てるてる坊主の照子さん〔上〕（2003年8月、新潮文庫）ISBN 978-4-10-115421-3
てるてる坊主の照子さん〔中〕（2003年8月、新潮文庫）ISBN 978-4-10-115422-0
てるてる坊主の照子さん〔下〕（2003年8月、新潮文庫）ISBN 978-4-10-115423-7

『てるてる坊主の照子さん〜浪速の若草物語〜』舞台キャスト

岩田照子 - 佐久間良子
岩田夏子 - 南野陽子
岩田春子 - 宮崎優子
岩田秋子 - 星奈優里
岩田冬子 - 小此木麻里
* 岩田春男 - 江守徹

『てるてる坊主の照子さん』は、小説、舞台、テレビドラマと様々な形で展開され、多くの人々に感動と希望を与え続けています。家族の温かさや、夢を追いかけることの大切さを教えてくれる作品です。

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