としまみどりの防災公園

としまみどりの防災公園（IKE・SUNPARK）

東京都豊島区東池袋に位置する「としまみどりの防災公園」は、豊島区が管理する区内最大の公園です。愛称は「IKE・SUNPARK（イケ・サンパーク）」として親しまれています。この公園は、かつて造幣局東京支局があった場所に建設され、その広大な敷地は、地域住民にとって重要な防災拠点であるとともに、憩いの場としても活用されています。

歴史

公園の建設に至る背景には、旧造幣局周辺が木造住宅密集地であったという事情があります。1984年から、豊島区町会連合会は跡地を防災公園として活用することを要望していました。2013年に造幣局の移転が決定し、2015年には豊島区が都市再生機構（UR）と基本協定を締結。跡地3.2ヘクタールのうち、1.7ヘクタールが「としまみどりの防災公園」として整備されることになりました。残りの土地の3分の2は東京国際大学のキャンパスに、残りの3分の1は暫定施設として「としまキッズパーク」に活用されています。公園の建設資金にはP-PFI方式が採用され、2019年5月に工事が始まり、2020年7月11日に部分開園、同年12月12日に全面オープンしました。

公園の特徴

公園の外周には防火樹林としてシラカシが植えられ、東京国際大学やキッズパークとの間には、約170mのイチョウ並木が美しいプロムナードが整備されています。園内は、IKEBUS（電気バス）や緊急車両以外は通行できないようになっており、IKEBUSが運行する際は警備員が誘導にあたります。中央には、約6,600平方メートルの広大な芝生広場「原っぱ広場」が広がっており、その南側にはカフェが、プロムナード側にはキャビン型の店舗「KOTO-PORT」が4軒並んでいます。このKOTO-PORTは、今後最大7店舗まで増設される予定です。

週末には、埼玉県産の農産物や豊島区、交流都市の名産品が販売される「ファーマーズマーケット」が開催され、賑わいを見せています。園内には、ソメイヨシノをはじめ、ヒメリンゴ、アジサイ、イロハモミジ、ロウバイなど四季折々の植物が植えられ、訪れる人々を楽しませています。カフェ近くには、市民農園としてコミュニティガーデンが設けられ、花や野菜が栽培されています。

防災機能

「としまみどりの防災公園」は、災害時には2,500人を収容できる一時避難場所として機能します。避難者の安全が確認された後には、隣接する豊島区立朋友小学校に誘導されます。原っぱ広場はヘリポートとしての機能も有し、園内には消火用水や生活雑用水に使える井戸、非常用発電機、備蓄倉庫、かまどベンチなどが設置されています。これらの設備は、救援物資が届くまでの間、地域住民の生活を支えるために活用され、物資が届き次第、区内各地の拠点へと搬送する役割も担います。

その他

2020年9月26日には、「としまキッズパーク」が開園し、同日から池袋駅周辺を巡回する電気バス「IKEBUS」が本園とキッズパーク間のプロムナードに乗り入れを開始しました。この際に「IKE・SUNPARK」停留所が開設されましたが、2024年1月31日をもって園内乗り入れと停留所は廃止され、2月1日からはサンシャインシティ東側に新設された「IKE・SUNPARK入口」停留所が代替として利用されています。公園の優れたデザインと機能性は高く評価されており、2021年度都市住宅学会・業績賞、2020年度全建賞＜都市部門＞を受賞しています。

公式情報

公園に関する詳しい情報は、以下の公式ウェブサイトやSNSで確認できます。

公式ウェブサイト
イケ・サンパーク【公式】 IKE・SUNPARK /豊島区東池袋 - X（旧Twitter）
Ike・sunpark / イケ・サンパーク - Facebook
IKE・SUNPARK（イケ・サンパーク） - Instagram

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