なうNOWスタジオ

なうNOWスタジオ

「なうNOWスタジオ」（なうナウスタジオ）は、1985年11月4日から1987年3月20日まで、テレビ朝日系列で平日昼に生放送されていたワイドショー番組です。

概要と放送期間

この番組は、前番組である『アフタヌーンショー』が1985年10月に発生した「やらせリンチ事件」の責任を取る形で打ち切られたことを受け、その後継番組として急遽立ち上げられました。放送時間は月曜日から金曜日の12時00分から12時55分まででしたが、一部の系列外局やクロスネット局では、時差ネットとして14時00分から14時55分、または15時00分から15時55分に放送されていました。約1年半の放送期間を経て、1987年3月に終了しました。

番組方針

『アフタヌーンショー』で起きた不祥事への深い反省から、『なうNOWスタジオ』はワイドショーの原点に立ち返ることを明確な番組方針としました。センセーショナルな事件報道やスキャンダルは一切扱わず、視聴者の日常生活に寄り添う芸能情報や、暮らしに役立つ様々な生活情報を中心に構成されました。これにより、かつてのワイドショーが持っていた暗いイメージを払拭し、健全な番組作りを目指しました。

司会陣

番組の司会は、当時テレビ朝日アナウンサーだった渡辺宜嗣氏が務めました。渡辺氏は、当時既に『トゥナイト』や開始間もない『ニュースステーション』でリポーターとして活躍していましたが、『アフタリングーンショー』打ち切りに伴う後継番組の司会という大役を任されることになりました。この番組を通じて、渡辺氏の知名度は全国的なものとなりました。

また、サブ司会として、月曜日から木曜日を岸ユキ氏、金曜日を榊原るみ氏が担当しました。加えて、細川隆一郎氏も出演者に名を連ねていました。

特筆すべき放送回

放送期間中には、通常とは異なる形態での放送も行われました。特に1986年7月7日は、前日に実施された衆議院・参議院の同日選挙開票速報番組『久米宏の選挙ステーション』の中断番組という位置づけで放送されました。名目上は『なうNOWスタジオ』でしたが、実際の進行は『選挙ステーション』のメインキャスターである久米宏氏が主導し、渡辺氏をはじめとする当番組の司会陣はアシスタント的な役割を担いました。ネット局によっては通常通り番組ロゴが表示されましたが、時差ネット局での対応は詳細不明とされています。

番組の評価と終焉

『なうNOWスタジオ』は、その穏やかな内容や、不祥事を繰り返さないという明確な姿勢が視聴者に受け入れられ、番組自体は比較的好評だったと言われています。しかし、テレビ朝日はワイドショー枠の強化を目指し、新たなコンセプトのワイドショーを立ち上げることを決定します。この新しい番組、すなわち『新・アフタヌーンショー』の開始に伴い、『なうNOWスタジオ』はわずか1年半でその歴史に幕を閉じました。好評を得ながらも、局の方針転換によって終了を余儀なくされた短命な番組でした。

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