ナンダカンダ

ナンダカンダ：藤井隆の記念すべきデビューシングル

2000年3月8日、日本の音楽シーンに鮮烈なデビューを飾ったのが、藤井隆のファーストシングル「ナンダカンダ」です。アンティノスレコードから発売されたこの楽曲は、作曲・編曲を浅倉大介が担当した、まさに飛躍の第一歩となりました。

記録的なセールスと数々の受賞

「ナンダカンダ」は、発売後、瞬く間に人気を博し、自己最高の28.7万枚という驚異的なセールスを記録しました。この成功は、藤井隆の才能と、浅倉大介による洗練されたサウンドプロデュースが見事に融合した結果と言えるでしょう。その人気は音楽業界の垣根を越え、第51回NHK紅白歌合戦への出場や、2000年度日本有線放送大賞新人賞受賞という栄誉にもつながりました。

多様なカバーと楽曲への影響

「ナンダカンダ」は、オリジナルバージョンを超えて、多くのアーティストにカバーされています。作詞を手掛けたGAKU-MCは自身のアルバム『世界が明日も続くなら』でセルフカバー。さらに、日野茜（赤﨑千夏）が『THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Passion jewelries! 002』、音速ラインが『YEAH♪♪ 〜YOSHIMOTO COVER&BEST〜』でそれぞれカバーバージョンを発表し、楽曲の持つ普遍的な魅力を改めて証明しています。

一方、興味深いのは、写真週刊誌『FLASH』が報じた、ジェイソン・ドノヴァンの1989年の楽曲「Too Many Broken Hearts」との類似性に関する話題です。インターネットを中心に議論を巻き起こしたこの話題は、楽曲の持つ魅力が人々の関心を集めた一例と言えるでしょう。

現代における新たな解釈とアレンジ

時を経てなお、この楽曲は人々を魅了し続けています。2018年8月20日放送のNHK総合「おげんさんといっしょ」第二回では、星野源による新たな編曲版「ナンダカンダ おげんさんバージョン」が披露され、話題を呼びました。さらに近年では、2023年6月30日にYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で、オリジナル作曲・編曲者である浅倉大介による新たなアレンジバージョンが公開されました。浅倉大介本人がキーボードとして参加し、AMAZONSによるコーラスが加わったこのバージョンは、オリジナルとはまた違った魅力で聴くものを楽しませています。

楽曲情報と参加ミュージシャン

シングル「ナンダカンダ」の収録曲は、表題曲「ナンダカンダ」とそのオリジナルカラオケ、「ナンダカンダ あんたなんだ次の番は。」の3曲です。作詞はGAKU-MC、作曲・編曲は浅倉大介が担当。演奏には、浅倉大介（キーボード）、数原晋、横山均（トランペット）、西山健治（トロンボーン）、ジェイク・コンセプション（アルト・サックス）、斉藤久美、菅木真智子、吉川智子（コーラス）など、多くの実力派ミュージシャンが参加しています。

収録アルバム

「ナンダカンダ」は、数多くのアルバムに収録されています。藤井隆名義のアルバムとしては、『ロミオ道行』と『ザ・ベスト・オブ藤井隆 AUDIO VISUAL』に収録されており、それ以外にも様々なコンピレーションアルバムに収録され、その人気と影響力の大きさを物語っています。

このように、「ナンダカンダ」は、リリースから現在に至るまで、音楽史に大きな足跡を残す楽曲であり続けています。その魅力は、時代を超えて多くの人々の心を捉え、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索