はいからさんが通る/吐息でネット

2005年7月27日、南野陽子さんはポニーキャニオンより22枚目のシングル「はいからさんが通る／吐息でネット」をリリースしました。これは、彼女にとって14年ぶりのシングルリリースという記念すべき作品であり、同時に初の企画シングルとして注目を集めました。

このシングルは、TBS系音楽番組『うたばん』の企画から生まれたものです。番組内で南野陽子さんが自身の代表曲をセルフカバーするという企画が持ち上がり、その中で選ばれたのが「はいからさんが通る」と「吐息でネット」でした。さらに、これらの楽曲に加え、「スケバン刑事」のメドレーも収録され、バラエティ豊かな内容となっています。

収録されている楽曲は、いずれも南野陽子さんのキャリアを象徴する名曲たちです。特に「吐息でネット」は、1988年のリリース当時、シングルタイトル末尾に句点「。」が付いていましたが、このマキシシングルでは句点が省略されています。この変更は、再レコーディングに際して行われた細かな修正の一つと言えるでしょう。

シングルには、各楽曲のカラオケバージョンも収録されており、ファンにとって嬉しい配慮がなされています。全楽曲の編曲は武藤星児氏が担当し、楽曲の魅力を最大限に引き出すアレンジが施されています。

「はいからさんが通る」は、小倉めぐみ氏による作詞、国安わたる氏による作曲という豪華な布陣で制作された楽曲です。「吐息でネット」は、田口俊氏作詞、柴矢俊彦氏作曲による、当時を彷彿とさせる魅力的なナンバーです。「スケバン刑事メドレー」は、湯川れい子氏、井上大輔氏、来生えつこ氏、鈴木キサブロー氏、来生たかお氏ら、そうそうたる作家陣によって生み出された名曲の数々を繋ぎ合わせた、聴き応えのあるメドレーとなっています。それぞれの楽曲は、南野陽子さんの歌声と相まって、当時の熱気を再び呼び起こすような力を持っています。

このシングルリリースは、南野陽子さんのデビュー20周年という節目の年に行われました。彼女は、このシングルを携えて、数々の歌番組やラジオ番組に出演し、変わらぬ人気を証明しました。長年のファンだけでなく、新しい世代のリスナーにもその魅力を届ける絶好の機会となったと言えるでしょう。

「はいからさんが通る／吐息でネット」は、単なるセルフカバー集ではなく、南野陽子さんの音楽史を凝縮したような、記念碑的な作品と言えるでしょう。楽曲のクオリティ、そして、収録内容の充実度から見ても、音楽ファンにとって必聴の1枚と言えるでしょう。14年ぶりのシングルリリースという事実も、このシングルの価値を高めています。 この作品は、南野陽子さんの音楽活動における重要な転換点であり、彼女のキャリアの中でも記憶に残る作品として語り継がれていくことでしょう。

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