ほっかほっか亭総本部

株式会社ほっかほっか亭総本部の歴史

株式会社ほっかほっか亭総本部（Hokka-Hokka Tei Souhombu Corp.）は、「ほっかほっか亭」のフランチャイズ展開を統括する企業です。その歴史は、二つの法人によって構成されています。

初代法人

1981年7月27日、株式会社ほっかほっか亭からフランチャイザーとしての機能を移行し、初代の株式会社ほっかほっか亭総本部が設立されました。これにより、株式会社ほっかほっか亭は東日本地区のフランチャイジーとなります。

1984年には、大手スーパーマーケットチェーンのダイエーと提携し、1985年には東部・関西・九州の3地域本部制を導入しました。しかし、1990年代に入るとダイエーの経営が悪化。1999年4月30日、ダイエーは保有していたほっかほっか亭の株式を、九州・山口地区のフランチャイジーであった株式会社プレナスへ売却します。この結果、プレナスは東日本地区の店舗も取得し、全店舗の3分の2を占める最大のフランチャイジーとなりました。さらに、プレナスはほっかほっか亭総本部の株式44%を取得し、創業者に次ぐ第2位の株主となります。

2004年には、プレナスがほっかほっか亭を吸収合併。一方、北陸・関西・中国地方（山口県を除く）のフランチャイジーであった株式会社ハークスレイは、この動きに対抗し、2006年6月にほっかほっか亭総本部の株式54.17%を創業者から取得し、子会社化しました。これにより、ほっかほっか亭総本部は、主要フランチャイジーであるプレナスとハークスレイによって株式の大半が保有される状態となり、さらにハークスレイの影響力が強まります。

このような状況の中、商標権や店舗運営方針を巡り、プレナスとほっかほっか亭総本部の間で対立が激化。2008年5月15日、プレナスはフランチャイズから離脱し、同社の店舗は「ほっともっと」へと移行しました。最大のフランチャイジーだったプレナスの離脱により、ほっかほっか亭の店舗数は3分の1近くにまで減少し、業界3位に転落します。一方で、プレナスの「ほっともっと」は業界2位としてスタートし、2009年7月末には業界1位に躍り出ました。

プレナス離脱後の2008年12月には、ほっかほっか亭は新ブランドロゴへ一新。また、ハークスレイを引受先とする第三者割当増資を二度にわたり実施し、ハークスレイの影響力はさらに強まりました。2015年7月6日には、ハークスレイの完全子会社となり、同年10月1日に同社に吸収合併され、初代法人は消滅しました。これにより、ほっかほっか亭は、かつてフランチャイジーだったハークスレイがフランチャイザーとなる形で運営されることになりました。

2代目法人

2021年5月19日、親会社であるハークスレイが持株会社制へ移行するのに伴い、ほっかほっか亭事業を運営する「株式会社ほっかほっか亭総本部」が新たに設立されました。2代目法人は同年10月20日付で、ハークスレイからほっかほっか亭事業を吸収分割により譲受し、再び「ほっかほっか亭総本部」の商号が復活しました。

沿革

1976年6月6日：田渕道行氏が埼玉県草加市で持ち帰り弁当店を創業（ほっかほっか亭の母体）。
1978年4月：株式会社ほっかほっか亭設立。
1981年7月27日：株式会社ほっかほっか亭総本部設立。
1984年4月：株式会社ダイエーと提携。
1985年1月：東部・関西・九州の3地域本部制を導入。
1990年12月：九州地域本部を管轄していた株式会社タイヨーが、株式会社プレナスに商号変更。
1991年：長崎と宮崎の地区本部がウィズンとして、愛知・岐阜の地区本部がベントマンとして独立。
1993年7月：関西地域本部が株式会社ハークスレイに商号変更。
1999年4月30日：株式会社プレナスが株式会社ほっかほっか亭の株式をダイエーから買収し、東日本にも進出。
2004年3月：株式会社プレナスが株式会社ほっかほっか亭を吸収合併。
2006年6月：株式会社ハークスレイが株式会社ほっかほっか亭総本部の株式を過半数取得し子会社化。
2008年2月6日：プレナスがフランチャイズ契約の解除を通知。
2008年5月15日：プレナスのフランチャイズ離脱により、ほっかほっか亭の店舗が「Hotto Motto」へ転換。
2008年12月1日：新ブランドロゴへ一新。
2015年7月6日：株式会社ハークスレイが株式会社ほっかほっか亭総本部を完全子会社化。
2015年10月1日：株式会社ほっかほっか亭総本部が株式会社ハークスレイに吸収合併され解散。
2021年5月19日：ハークスレイが「株式会社ほっかほっか亭総本部」を設立し、商号が復活。
2021年10月20日：ハークスレイからほっかほっか亭事業を吸収分割により譲受。

各地区本部

2021年10月以降、ほっかほっか亭総本部直轄の店舗は、各地区に置かれた事業所の下で運営されています。

かつてのほっかほっか亭各地区本部

2015年9月30日時点では、京滋地区本部とほっかほっかフーヅがハークスレイと業務提携していました。

旧プレナス系

2008年5月14日時点では、プレナスが運営する店舗が各地に存在していました。

プレナスとの関係

プレナスとの間では、商標権やフランチャイズ契約を巡って訴訟が起きました。2006年には、プレナスが商標権使用料を求めて提訴しましたが、2008年に東京地裁は、プレナスに商標権があるものの、総本部に無償での商標使用権があるとして、プレナスの請求を棄却。総本部の反訴請求を認めました。また、プレナスのフランチャイズ離脱後には、競業避止義務違反として、約100億円の損害賠償請求訴訟を提起しました。

まとめ

ほっかほっか亭総本部は、創業から現在に至るまで、様々な企業との提携や対立を経験しながら、変化を遂げてきました。特にプレナスとのフランチャイズを巡る対立と、その後のハークスレイによる完全子会社化は、業界全体に大きな影響を与えました。現在では、ハークスレイグループの一員として、ほっかほっか亭のフランチャイズ展開を続けています。

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