まいづる (列車)

特急列車「まいづる」：京都と舞鶴を結ぶ快適な旅

特急「まいづる」は、西日本旅客鉄道（JR西日本）が運行する、京都府京都市と舞鶴市を結ぶ特急列車です。山陰本線（嵯峨野線）と舞鶴線を経由し、北近畿ビッグXネットワークを構成する重要な路線となっています。列車の愛称である「まいづる」は、舞鶴市の地名に由来し、イメージカラーには舞鶴市のシンボルである赤れんが倉庫群を象徴する橙色が採用されています。

歴史と変遷

「まいづる」の前身は、1972年からの急行「丹後」の増発列車に遡ります。その後、1985年には特急「あさしお」が東舞鶴駅まで運行を開始しましたが、1996年の山陰本線電化を機に「あさしお」と「丹後」は廃止されました。そして、舞鶴線の電化開業となる1999年10月2日、現在の特急「まいづる」が誕生しました。当初は3往復の運行でしたが、その後増発を繰り返し、2004年には5往復にまで増加しています。2011年には、他の特急列車との統合により運行体系が変更されました。

運行状況

2024年3月現在、「まいづる」は京都駅と東舞鶴駅間を1日下り8本、上り7本運行しています。京都駅から綾部駅までは、特急「きのさき」または「はしだて」と連結運転を行い、綾部駅でスイッチバックによって進行方向を変更します。夜間は西舞鶴駅に停車しますが、一部の列車は福知山電車区へ回送されます。かつては観光シーズンに東舞鶴駅から小浜駅まで延長運転されていましたが、現在は小浜線普通列車との接続で利便性を確保しています。全区間でICOCAなどの交通系ICカードが利用可能です。

停車駅

主な停車駅は、京都駅、二条駅、亀岡駅、園部駅、綾部駅、西舞鶴駅、東舞鶴駅です。一部列車は日吉駅にも停車します。かつては胡麻駅や和知駅にも停車していましたが、2011年3月以降は全列車通過となっています。また、嵯峨野線の混雑緩和を目的として、特定の土休日には嵯峨嵐山駅に臨時停車する便もあります。

使用車両

2011年3月からのダイヤ改正以降、「まいづる」には287系電車と北近畿タンゴ鉄道KTR8000形気動車が使用されています。287系は主に下り1、3、7、9、11、13号と上り2、4、8、10、12号に、KTR8000形は下り5、15号と上り6、14号に充当されています。全列車とも普通車のみの編成で、グリーン車は連結されていません。綾部駅でのスイッチバックに伴い、東舞鶴駅発の列車は座席の向きが進行方向と逆になる点が特徴です。以前は183系電車が使用されていました。

沿革と近年の変化

1999年の運行開始当初は、グリーン車を連結した6両または4両編成で全区間単独運転でした。その後、2003年には「はしだて」との併結運転を開始し、3両編成の普通車のみの運行となりました。2007年には全車禁煙化、2011年には車両の更新と列車名統合、停車駅の変更が行われています。近年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に一部列車の運転を休止した時期もありましたが、現在はほぼ通常通りの運行に戻っています。2022年3月からは全席指定席制となりました。

まとめ

特急「まいづる」は、京都と舞鶴を繋ぐ重要な交通手段として、地域経済や観光に貢献しています。その歴史と変遷、そして現在の運行状況を知ることで、より一層この列車の魅力を感じることができるでしょう。今後も、利用者のニーズに応えながら、安全で快適な運行が続けられることが期待されます。

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