まんが宇宙大作戦

まんが宇宙大作戦（The Animated Series）

『まんが宇宙大作戦』は、1973年から1974年にかけて放送されたアメリカのSFアニメーションシリーズで、原作は「スタートレック」シリーズです。この作品は、宇宙船USSエンタープライズ号とその乗組員の冒険を描いています。本作は、スタートレックメディア・フランチャイズの最初のアニメ作品であり、シリーズの第2作目に当たります。

放送と日本での展開

1973年9月8日から1974年10月12日まで、全22話がNBC系列にて放送されました。日本では1977年4月10日から同年9月13日まで東京12チャンネルで放送され、特に当時子供たちにとって新鮮な体験となりました。日本語吹替版は『宇宙大作戦』ではなく、一新された声優が起用され高潮しました。このことから、オリジナル版の持つ魅力が新たな形で受け継がれました。

作品の背景と制作の意図

『まんが宇宙大作戦』は、1969年に『宇宙大作戦』が終了した後に作られた最初の続編です。作品は2269年から2270年を舞台にしていますが、主要キャラクターや航宙艦、異星人といった設定は前作から引き継がれています。アニメーションならではの視覚表現が多用され、他のメディアでは表現しきれないシーンが広がっています。原作者のジーン・ロッデンベリーは、作品が幅広い年齢層に向けて制作されることを重視し、更に多数のスタートレック関連の才能が制作メンバーに揃ったことで、クオリティの高い内容が実現しました。

脚本と声優陣

キャラクターやストーリーの脚本の多くは、前作からの続投が多くを占め、D・C・フォンタナを含む多彩な作家たちが脚本に関わりました。特筆すべきは、ウィリアム・シャトナーやレナード・ニモイといった前作のキャストが声を担当している点です。ニモイは、クリエイティブな意図を持ってキャストを守る姿勢を貫き、この点で作品の一貫性が強化されました。

持続する人気と評価

本作は高く評価されており、両シーズンともデイタイム・エミー賞にノミネートされ、さらに第2シーズンでは最優秀賞を受賞しました。作品は特に長年にわたり「スタートレック」の正史とは異なる扱いを受けていましたが、CBSが2010年代以降になってその位置を正すようになり、公式にシリーズ内の作品として認識されるようになりました。

音楽とアートスタイル

音楽面では、以前の「宇宙大作戦」のテーマ曲が使われず、新たな曲が作られました。アートスタイルは、実写作品の映像を参考にしつつも、アニメーションの特性を活かしたデザインが施されています。アニメーション制作においては、制作中のストライキと重なる形で、脚本家たちは新たに作品に参加し、自由な表現が可能になったことも本作の魅力の一つです。

まとめ

『まんが宇宙大作戦』は、アメリカのアニメ作品としてだけでなく、スタートレックの伝説の一部として今もなお多くの人々に親しまれています。作品はその後のSFアニメへの影響も大きく、今でも愛され続けています。

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