みごろ!たべごろ!ナントカカントカ

テレビ朝日で2003年に放送されたバラエティ番組『みごろ!たべごろ!ナントカカントカ』、そしてそのリニューアル版である『みごろ!たべごろ!デンセンマン』は、かつて一世を風靡した人気番組のスピリットを受け継いだ企画でした。これらの番組は、制作会社THE WORKSとの共同制作により生み出されました。

『みごろ!たべごろ!ナントカカントカ』

2003年4月13日から同年9月28日まで放送された『みごろ!たべごろ!ナントカカントカ』は、1970年代後期にNETテレビ（現在のテレビ朝日）で放送され、お茶の間を賑わせた伝説的なお笑い番組『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』を基盤としています。番組の構成は、当時の『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』の貴重なVTR映像を随所に織り交ぜつつ、この番組独自に企画・制作された新しいコーナーを展開するというものでした。

放送時間は日曜日の早朝4時30分から5時00分という時間帯でしたが、本放送当時、2パーセント前後という異例とも言える高い視聴率を獲得し、この時間帯としては大きな注目を集めました。番組を彩るコーナーには、往年の「デンセンマン体操」や「怪鳥!しらけ鳥」といったキャラクターや要素を継承しつつ、オリジナルの企画として「インドの九九」「おひげ発見」「どっちがつよい?」「おとなはどーして?」「たらちね（未亡人応援歌〜春よふたたび〜）」「スナック野バラ」などが展開されました。出演者には、オリジナルの『笑いごろ!』にも出演していた小松政夫氏（本編にも出演）や伊東四朗氏、キャンディーズといった面々のVTR映像に加え、金剛地武志氏、ふせえり氏、タイムマシーン3号、サエコ氏、安部譲二氏といった新たなキャストが加わりました。

『みごろ!たべごろ!デンセンマン』

2003年10月5日からは、番組がリニューアルされ、『みごろ!たべごろ!デンセンマン』と改題して放送が始まりました。このリニューアルでは、出演者や番組内容が一新され、タレントの小倉優子氏をはじめとする多数のグラビアアイドルが出演するなど、以前の『ナントカカントカ』とは趣を異にする内容となりました。

しかし、番組は短命に終わります。同年10月下旬、番組公式サイトに掲載された視聴率調査会社に関するパロディと思われる記述が問題となりました。「番組を応援してくれる方を募集!!ビデ○リサーチの視聴率を取る機械を持っている人！大歓迎」と記されたこの表現は、当時発生した日本テレビの視聴率操作事件を模倣したものでしたが、テレビ朝日側から「不適切である」と判断され、ページ削除が命じられました。この一件が影響したのか、番組は打ち切りが決定します。2003年11月2日の放送回で、番組の最後に「この番組は都合により本日で終了します」というテロップが表示され、これが実質的な最終回となりました。結局、『みごろ!たべごろ!デンセンマン』はわずか5回の放送で終了。その後、この時間帯は一時的に通販番組に差し替えられることとなりました。

『デンセンマン』で展開されたコーナーには、「大作戦!」「世界はじめてさん（キングオブコメディ）」「なぞなぞクン（金剛地武志）」「行け!デンセンマン」「デンセン音頭（折原みか、浜田翔子など週替わりグラビアアイドル）」「しらけ鳥劇場」「SHOW TIME（金剛地武志）」「サイコ・ル・シェイムの575（Psycho le Cemu）」「だじゃれ交響曲」「小倉学園 優子先生（小倉優子、桜木睦子、北見綾野ほか）」などがありました。エンディングテーマには、バンドPsycho le Cemuの楽曲『With…』が使用されました。

制作背景とその後

これらの番組の制作スタッフの多くは、TOKYO MXで放送された、金剛地武志氏がアンカーマンを務めた『テレバイダー』を手がけたチームでした。興味深いのは、前身・後継の両番組を通して全ての回に出演したのは金剛地武志氏のみであった点です。テレビ朝日の日曜早朝枠は、その後も2005年9月まで、THE WORKS制作、金剛地武志氏を基軸とした番組『鈴木タイムラー』が放送されるなど、この制作チームと金剛地氏の関与が続きました。この制作枠自体は、後にテレビ神奈川（tvk）へ移動しています。

また、静岡県では、系列局である静岡朝日テレビではなく、日本テレビ系列の静岡第一テレビで放送されていたという特異な事情もありました。

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