みずほの自然の森公園

みずほの自然の森公園：緑豊かな憩いの空間

栃木県宇都宮市西刑部町と平塚町にまたがるみずほの自然の森公園は、市民にとってかけがえのない憩いの場として親しまれています。全国都市緑化フェアの会場跡地を整備して誕生したこの公園は、家族連れから大人まで、多くの人々が自然と触れ合うことができる空間を提供しています。

意外な始まり：競輪場移転計画から公園へ

この公園の歴史は、1991年に持ち上がった宇都宮競輪場の移転計画に遡ります。市中心部の競輪場は交通渋滞の原因となっていたため、郊外への移転が検討され、その候補地として瑞穂野地区が浮上しました。計画では、競輪場を核とした大規模な運動公園の建設が構想され、多目的施設やスタジアムなども整備される予定でした。しかし、巨額の建設費用を伴うこの計画は、財政問題により頓挫。計画は凍結、そして最終的には中止となりました。

計画変更の転機となったのは、2000年に栃木県で開催された全国都市緑化とちぎフェアです。当初、運動公園として整備される予定だった瑞穂野地区は、フェアの会場として利用されることになり、緑化事業の一環として公園整備が始まりました。既存の平地林を生かし、自然豊かな公園へと姿を変えていったのです。

マロニエとちぎ緑花祭2000：公園の原点

2000年9月9日から11月5日まで開催された「マロニエとちぎ緑花祭2000（第17回全国都市緑化とちぎフェア）」は、みずほの自然の森公園の原点と言えるイベントです。「つなぐ緑、つくる緑、こころの緑」をテーマに、うつのみや会場とみぶ会場の2会場で開催され、約142万人の来場者数を記録しました。

うつのみや会場では、「ライフガーデン」「リビングガーデン」「プレイガーデン」「体験の森」「観察の森」の5つのエリアが設けられ、42万株以上の植物が展示されました。現在公園に残る植物や樹木の多くは、このフェアで植栽されたものです。フェア開催中は、「森のレストハウス」として使われていた管理棟は、地元住民が運営するレストランとして賑わいをみせました。

開園から現在：地域と共に歩む公園

2007年4月1日、みずほの自然の森公園は正式に開園しました。公園の管理運営は、地域住民の参加を促進するため、NPO法人みずほの が指定管理者として担うこととなりました。NPO法人みずほのは、公園の維持管理だけでなく、地域住民との連携によるイベント開催など、地域社会に貢献する活動を行っています。

園内には、管理棟、フラワーガーデン、バーベキュー広場、みんなの広場、イベントスペース、健康の森、里山の水辺など、多様な施設が整備されています。散策路も整備され、自然豊かな環境の中をゆっくりと散歩を楽しむことができます。特に、健康の森は樹木が密集した雑木林となっており、公園名にもなっている「自然の森」の雰囲気を象徴しています。また、里山の水辺は、スイレンやミソハギなど水生植物が咲き誇り、四季折々の自然美を楽しむことができます。

ドラマや映画のロケ地としても活用

みずほの自然の森公園は、その美しい自然から、数々のテレビドラマや映画のロケ地としても利用されています。自然の風景を活かした映像制作に貢献し、公園の魅力を県内外に発信しています。

未来への展望：持続可能な公園を目指して

みずほの自然の森公園は、今後も地域住民との協働により、自然環境を守りながら、多様なニーズに対応できる公園を目指していくでしょう。自然と触れ合い、心身ともにリラックスできる空間を提供し、地域社会に貢献する存在であり続けることが期待されています。

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