全国都市緑化フェア

全国都市緑化フェアとは

全国都市緑化フェアは、日本の各都市で開催される、花と緑をテーマにした博覧会です。都市の緑化意識の向上や、緑に関する知識の普及を目的としており、美しい花々や緑に囲まれた空間で、自然の恵みを体感できるイベントとして、地域住民だけでなく多くの人に親しまれています。1983年に大阪府で第1回が開催されて以来、各地で特色を活かしたフェアが開催されています。

概要

全国都市緑化フェアは、国土交通省の提唱により都市緑化基金（現在の都市緑化機構）が主催となり始まりました。都市緑化意識を高め、緑豊かな都市づくりに貢献することを目的としています。フェアの中核をなす全国都市緑化祭では、式典に皇室の方々が臨席されることもあり、注目を集めています。主催は、公益財団法人都市緑化機構と開催地の地方公共団体が共同で行います。

歴史と開催地

1983年の大阪府での第1回開催以来、全国各地で開催されてきました。開催地は各自治体が持ち回りで選ばれ、その土地ならではの特色を活かした展示やイベントが展開されます。開催地は、開催当時の自治体名が用いられます。2016年と2021年は開催が見送られ、翌年に2回開催されるという変則的な形となりました。

• - 2017年: 春に横浜市、秋に八王子市で開催
• - 2022年: 春に熊本市、夏に北海道恵庭市で開催

入場料について

初期の全国都市緑化フェアは無料入場制でしたが、第5回からメイン会場が有料となりました。近年では、第32回（2015年度）、第33回（2017年度春）、第34回（2017年度秋）は無料入場制となっています。入場料の設定は、開催回ごとに見直されています。

その他

第24回（2007年度）は鳥取市での開催が中止になり、その後、船橋市で開催されました。鳥取市は、2013年に改めて開催を実現しました。

全国都市緑化祭の式典には、第6回までは浩宮徳仁親王（今上天皇）、第35回までは秋篠宮文仁親王夫妻が出席されました。皇室の方々が出席されることからも、このフェアの重要性がうかがえます。

都市緑化機構

全国都市緑化フェアの主催団体である都市緑化機構は、2011年に都市緑化技術開発機構と都市緑化基金が合併して設立されました。2013年4月には公益財団法人に移行し、より公共性の高い組織として活動しています。2010年度までは、都市緑化基金がフェアを主催していました。

組織の課題

都市緑化機構の理事には、国土交通省や宮内庁出身の人物が就任しており、いわゆる「天下り」が問題視されることがあります。過去には、事業仕分けでフェアの負担金が見直しの対象となり、事業のあり方が議論されました。札幌市での事業仕分けでは、出展業者の選定や負担金の一律性、組織への天下りなどが批判の対象となりました。また、機構の理事の会社が大会の計画を受注していたことも指摘されています。

関連事項

全国都市緑化フェアの開催に合わせて、駅が開業したり、臨時駅が設置されたりすることもあります。以下にその例を挙げます。

• - 百合が原駅: 第6回（札幌市）の際に仮乗降場として開業（のち駅に昇格）。
• - 偕楽園駅: 第10回大会の際に上りホームを設けて営業。
• - 緑化フェア梅小路駅: 第11回に際して山陰本線に設置された臨時駅。

マスコットキャラクターも各回ごとに登場し、フェアを盛り上げています。

• - カボたん: 第20回のマスコットキャラクター。
• - ぐりぶー: 第28回のマスコットキャラクター。現在は鹿児島県のPRキャラクター。
• - モリゾーとキッコロ: 2005年愛・地球博の公式キャラクターだが、第32回のマスコットキャラクター（緑化特別大使）も務める。

関連リンク

• - 全国都市緑化フェア - 公益財団法人都市緑化機構
• - 「全国都市緑化フェア」について - 国土交通省

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