みどり湖

みどり湖

概要

みどり湖は、長野県塩尻市にある人造湖（ダム湖）です。信濃川水系田川に建設されたダムによって形成されており、農業用水の供給を主な目的としています。しかし、その美しい景観から、現在では観光地としても広く知られています。

歴史

みどり湖の歴史は、1932年（昭和7年）に完成した田川浦溜池に遡ります。当時、塩尻町（現在の塩尻市）では、農地への用水確保のため、田川浦溜池が建設されました。しかし、その貯水量は十分とは言えず、より大規模なため池の建設が望まれていました。

その要望に応え、長野県は土地改良事業として新たなため池の建設を計画。1948年（昭和23年）には、既設の田川浦溜池の近傍に、向坂溜池の建設が開始されました。1952年（昭和27年）春頃に竣工したと考えられています。

1958年（昭和33年）に「みどり湖」と名称が変更されると、農業用水だけでなく観光地としての側面を強めていきました。夏にはボート遊び、冬にはスケートが楽しめるようになり、地元観光協会はさらなる観光利用を促進するため、ため池の名称を公募によって「みどり湖」と改めました。

1983年（昭和58年）には、老朽化した施設の修繕事業が開始され、ダム脇の余水路が新設されました。近年では、水質浄化事業も行われ、ばっ気装置によるレイクリフター工法が導入されています。また、堰堤直下では、ボランティアによるゲンジボタルの保護活動も行われ、塩尻市の「ふるさとの水20選」の一つに選ばれています。

周辺

みどり湖へのアクセスは、JR中央本線および篠ノ井線・塩尻駅から塩尻市地域振興バス、またはオンデマンドバスを利用します。バス停「みどり湖口」または「みどり湖花公園」で下車すると、湖畔に到着します。

湖周辺は公園として整備されており、花畑やミズバショウ園、釣り場、ボート乗り場などがあります。近隣には、みどり湖温泉やマレットゴルフ場もあり、中央自動車道 塩尻インターチェンジからのアクセスも良好です。

また、塩尻市の観光名所を厳選した「わがまち塩尻30選」の一つにも選ばれています。国道20号（塩尻バイパス）沿いには、小坂田公園があり、その中にある小坂田の池も農業用水のため池として利用されています。小坂田の池は、江戸時代前期に築かれたといわれ、みどり湖よりも古い歴史を持っています。

地名としてのみどり湖

みどり湖は、塩尻市の大字としても存在します。1997年10月30日に、周辺地域の一部から分立し、みどり湖畔北側に広がる住宅地となっています。地区の人口は約300人です。

学区

みどり湖地区の小中学校の学区は、以下の通りです。（具体的な学校名は省略）

脚注

詳細は塩尻市誌などを参照

関連項目

ダム
日本のダム
アースダム
都道府県営ダム
ため池
みどり湖駅
みどり湖パーキングエリア
奈良井ダム
沓沢湖

参考文献

塩尻市誌編纂委員会編集『塩尻市誌』塩尻市、1992年。
塩尻市「塩尻市水防計画」平成15年度修正。

外部リンク

ダム便覧（財団法人日本ダム協会） みどり湖
塩尻市 - 総合観光案内

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