みねぐも (護衛艦)

みねぐも（JDS Minegumo, DD-116）

みねぐもは、日本の海上自衛隊が運用していた護衛艦で、旧海軍の朝潮型駆逐艦「峯雲」に次ぐ名前を持つ艦艇です。艦名は、「峰にかかる雲」に由来し、その美しい呼称は、艦の存在にふさわしい印象を与えています。みねぐもは、みねぐも型護衛艦の1番艦であり、重要な役割を果たしてきました。

艦歴

1967年3月に三井造船玉野造船所で起工されたみねぐもは、同年12月に進水し、1968年8月31日に正式に就役しました。第1護衛隊群に編入され、母港は広島県呉市となりました。以降、除籍されるまで、みねぐもは一度も総監部を転籍することなく、呉を母港として活動を続けました。

新編成された第22護衛隊にも在籍し、新たに就役した同型艦「なつぐも」と共に、同一部隊で共に30年間運用されることになります。この期間、みねぐもは重要な任務を遂行し続けました。1981年11月から1982年5月にかけて、艦の特別改装工事が行われ、後甲板のダッシュ装置が撤去され、アスロック発射機を装備するようになりました。これにより、艦の戦力は強化されました。

1982年3月には、第22護衛艦隊が第2護衛隊群に編成替えされ、1986年には呉地方隊隷下に編成替えとなるなど、みねぐもはその運用環境に応じて変化してきました。

火災事故と後の変更

しかし、1995年6月11日、紀伊水道での試験航海中に不幸な事故が発生し、機械室で火災が起こりました。この事故により、乗員の1名が命を落とし、さらに2名が負傷するという痛ましい出来事に見舞われました。この事故は、艦の運用に影響を与え、艦隊の安全管理についての見直しを促す契機となりました。

同年8月1日には、みねぐもは練習艦に種別変更され、艦籍番号がTV-3509に改められ、練習艦隊第1練習隊に編入されることになりました。これにより、艦の役割は変化し、新たな任務に挑むこととなりました。

1999年3月18日には最後に除籍され、674,753.1浬という長い航跡を残しつつ、海上自衛隊の歴史の中で重要な役割を果たした艦艇としてその幕を閉じました。

参考文献

• - 石橋孝夫著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
• - 『世界の艦船 第750集』(海人社、2011年11月号)

このように、みねぐもはその運用期間を通じて、日本の海上防衛の一翼を担い、さまざまな歴史的出来事と共に歩んできた艦艇です。

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