みんなで科学ラボラジオ

『みんなで科学ラボラジオ』は、NHKラジオ第1放送およびNHKワールド・ラジオ日本（衛星ラジオ）にて放送されていた、小・中学生リスナーからの科学や自然に関する疑問に専門家が答える形式の電話相談番組です。2011年4月30日に放送が開始されました。

番組の成り立ちと内容

この番組は、NHKが毎年夏休み期間に25年以上にわたり放送している人気番組『夏休み子ども科学電話相談』から派生したものです。レギュラー番組として、毎月1回、全国の小・中学生を中心に、リスナーから寄せられる理科、科学、自然に関する素朴な疑問や質問に対し、その分野の専門家が分かりやすく解説するというスタイルで進行しました。番組の進行は、「ラボラジ研究所」という架空の組織を舞台として設定されていました。

放送開始までの経緯と時間の変遷

当初、本格放送に先立ち、2011年3月12日に試験的な特別番組「気になる科学 ラボラジオ～身近な科学を分かりやすく解説～」が予定されていましたが、発生した東日本大震災に伴う非常報道体制のため、放送は中止となり、延期もされませんでした。

本放送開始後の2011年度は、主に毎月最終土曜日の午前9時05分頃から10時55分まで放送されていました。これは、通常この時間帯に放送される『カケダセ!』の最終週にあたる時間でした。ただし、7月の最終週は、その派生元である『夏休み子ども科学電話相談』（地域によっては全国高等学校野球選手権大会の地方予選大会中継）が放送されるため、『ラボラジオ』としては放送がお休みとなりました。

2012年度からは、週末夜間に若者向け番組『wktkラヂオ学園』が新設されるなど、編成の見直しが行われた影響で、土曜午前での放送は終了しました。その後は、毎月1回の放送を維持しつつ、主に祝日、祝日のない月には日曜日といった午前10時台から11時台にかけて放送されるようになりました。

番組の休止

しかし、2013年に入り、4月と5月の放送を最後に、6月以降は放送が休止された状態が続いています。番組の再開に関する公式な告知は現在までありません。

この休止について、当時番組で主任研究員として出演していた中村幸司氏が自身のブログで言及しました。中村氏によると、2013年5月以降、番組の放送予定が空白のままになっている現状は「冬眠状態」であると表現されました。そして、自身がラジオセンターのニュースデスクからNHK解説員へ異動（栄転）したことが背景にあり、番組担当の状況が変わったため、次回の放送予定を記せないままになっていると説明しました。この発言から、番組は担当者の異動という事情により、事実上の無期限休止状態にあることが示唆されています。

主な出演者

番組を進行する主な出演者は以下の通りです。

山田敦子：日本語センターアナウンサーとして、「研究所 所長」という役柄で出演しました。
中村幸司：NHKラジオセンターのニュースデスクを経て解説員となった人物で、「主任研究員」として出演し、番組の解説の中心を担いました。
* カオポイント（いしばしくん、おくまん）：「ラボラジ調査隊」として、中継リポーターなどを担当しました。

現在も番組は休止が続いており、再開の見込みは明らかになっていません。

もう一度検索