もういちど春

テレビドラマ『もういちど春』の概要

『もういちど春』は、1981年1月30日から4月24日までTBS系列で放送されていた金曜ドラマで、全13話から成る作品です。このドラマは、33歳の母親・中井彩子の人生の変化を描いた物語で、主演には伊東ゆかりが抜擢されました。彼女にとっては約10年ぶりのドラマ出演となりました。

主な登場人物とストーリー

物語は、子供を抱える彩子が夫・雄三との関係に疲れを感じているところからスタートします。雄三はエリートサラリーマンであるものの、だらしない部分があり、特に彼の不誠実な振る舞いに彩子は愛想を尽かしていました。何度も離婚を考えるものの、雄三の哀願に折れてしまう彩子。しかし、彼の愛人・井川リサ子が子持ちであり、未だに雄三との関係が続いていることが発覚すると、彩子はついに意を決し、雄三と別れることを決意しました。

息子・俊一を連れて自宅を出た彩子でしたが、行くあてがない彼女は、かつての上司である柿沼や友人たちに助けを求めながら新たな生活に向けての道筋を探ります。そんな中、友人のマリ子が彼女にテレフォン・セクレタリーという仕事を勧め、彩子はその職に就くことになります。この職業は、彩子の生活において新たな一歩を踏み出すためのきっかけとなりました。

自立への道

物語を通じて描かれるのは、彩子がどのように自立していくかというリアルな姿です。彼女は仕事を始める中で、友人たちや上司との関係を再構築し、自身の人生に対する考え方が少しずつ変わっていきます。子供を育てながら働く母親としての葛藤や、周囲との関わりを通して成長していく姿が、視聴者に深い感動を与える要素となっています。

キャスト

本作のキャストには、以下のような重要な役々があります。

• - 中井彩子：伊東ゆかり
• - 中井雄三：秋野太作
• - 谷川亮：小野寺昭 - 彩子に近づこうとするグラフィックデザイナー
• - マリ子：音無美紀子 - タウン誌編集者
• - 柿沼学：柳生博 - 彩子のかつての上司
• - 井川リサ子：佳那晃子 - 雄三の愛人
• - 中井俊一：小林健一（子役） - 彩子の息子

これらのキャラクターが織りなす関係性が、物語の奥行きある展開に寄与しています。

制作と音楽

製作は大山勝美が手掛け、脚本は横光晃が担当しました。演出陣には中川晴之助、井下靖央、峰岸進が名を連ねています。また、音楽を手掛けたのは林哲司で、主題歌「強がり」は伊東ゆかりが歌い、なかにし礼が作詞を、林哲司が作曲を担当しています。

2022年12月までに映像ソフト化されていないものの、U-NEXTなどの有料動画配信サービスで全話視聴可能です。この作品は、家庭や夫婦の問題、そして自立をテーマにした感動的なドラマとして、多くの人々に親しまれています。

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