もちしお (潜水艦・初代)

もちしお（ローマ字：JS Mochishio）

「もちしお」は、海上自衛隊に所属する潜水艦であり、ゆうしお型潜水艦の2番艦に該当します。その艦名は、満月の時に見られる満ち潮から派生したものです。

艦歴

この艦は、昭和52年度計画に基づき、川崎重工業の神戸工場で1978年5月9日に起工されました。そして1980年3月12日に進水し、1981年3月5日に艦籍に就役しました。その後、同日付で新編された第1潜水隊に「ゆうしお」とともに配属され、呉に配置されました。

1986年4月には、魚雷発射管からハープーン USMを発射するための特別改造が施され、基準排水量が約50トン増加しました。この改造後の同年、8月19日から11月21日までハワイでの派遣訓練に参加しました。

さらに1990年4月には、護衛艦「はるな」などと共にハワイおよびサンディエゴ方面に派遣され、4月26日から6月2日の間に環太平洋合同演習（RIMPAC'90）に参加しました。この演習には1992年にも参加し、その戦技を磨く機会となりました。

1997年には、三菱重工業神戸造船所で特務潜水艦への改造工事が始まり、魚雷の撤去および実習員講堂の設置が行われました。そして、同年8月1日に特務潜水艦に種別変更され、艦籍番号がATSS-8007に改められ、第1潜水隊群直轄艦として活動を開始しました。

最終的には、2000年3月10日に除籍されることになります。「もちしお」が除籍されるまでの航行データは驚くべきもので、総航程はなんと274,951.9海里に及び、潜航時間は31,572時間06分に達しました。また、潜航回数は1,439回、そしてスノーケルでの稼働時間は7,543時間27分に上りました。

脚注

この離れ業は海上自衛隊の誇る技術力と運用能力の一端を示しており、その活躍は多くの文献で記されています。

参考文献

• - 石橋孝夫著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）
• - 『世界の艦船 増刊第665集 海上自衛隊潜水艦史』（海人社、2006年）

関連項目

• - 海上自衛隊
• - 潜水艦
• - 海上自衛隊艦艇一覧

「もちしお」はその活動の中で、多くの訓練や演習に参加し、海上自衛隊の重要な役割を果たしました。

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