もみじ銀行

もみじ銀行の概要

株式会社もみじ銀行は、広島県を主要な営業区域とし、広島市中区に本店を置く第二地方銀行です。この銀行は、山口県下関市に本社を構える山口フィナンシャルグループの一員であり、その成り立ちは旧・広島総合銀行と旧・せとうち銀行の合併に由来します。

設立の背景

もみじ銀行は、かつて存在した金融持株会社「もみじホールディングス」の傘下にあった二行が統合し、2004年に法人変更を経て、現在の形態に至っています。旧・広島総合銀行は、1923年に設立され、戦時統合を経て1941年に名前を変更するなど、長い歴史を持っています。せとうち銀行も同様に、1941年に設立され1951年に現在の名称に変更されました。これらの銀行は、地域経済への貢献とともに、信頼性の高い金融機関として位置づけられていました。

経営統合と再建

バブル崩壊以降、経営が厳しくなっていた広島総合銀行は、2005年に山口銀行と資本提携を行い、共同持株会社「山口フィナンシャルグループ」を設立しました。これにより、もみじ銀行は山口銀行の傘下としての形態が強まり、経営の再建が図られました。また、銀行が導入していた公的資金は、2005年に完済され、その後の経営体制の安定化に寄与しています。

商品とサービス

もみじ銀行は多岐にわたる金融商品を提供しています。特に話題となったのは「宝くじ付き定期預金」で、新規の大口定期預金者に対してジャンボ宝くじを送付する画期的な取り組みです。この商品は他行にも影響を与え、毎年高額当選者を生む人気商品となっています。また、もみじ銀行は地元プロ野球チーム、広島東洋カープを支援しており、カープカラーやマスコットをあしらった通帳やキャッシュカードを発行しています。このように銀行は地域との強い結びつきを持ち、顧客に愛されるサービスを展開しています。

技術革新とネットワーク

勘定系システムの運用については、広島総合銀行から引き継いだ独自のシステムがありましたが、NTTデータへのアウトソースを経て、2012年には三菱東京UFJ銀行が提供する「地銀共同化システム・Chance」に移行しました。このシステム改革は、業務の効率化やサービス向上に寄与し、顧客満足度の向上を目指しています。

支店と出張所の展開

現在、もみじ銀行は97の本支店と14の出張所を有し、優れたアクセスを提供しています。少子高齢化や人口減少、また、地域の発展に応じた店舗の統廃合が実施され、エリアに応じた効率的な店舗戦略が進められています。特に、廃止された支店の一部は、山口銀行との連携によってATMコーナーとして再利用され、地域の金融ニーズに応える形で機能しています。

まとめ

もみじ銀行は、その歴史的背景を活かしつつ、地域密着のサービスを充実させています。地域経済への貢献を重視し、特色ある金融商品や技術の導入を通じて、進化し続ける金融機関としての姿勢を示しています。こうした取り組みは、広島県民や地域経済にとって非常に重要で、今後の更なる発展が期待されています。

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