山口フィナンシャルグループ

山口フィナンシャルグループ（YMFG）

株式会社山口フィナンシャルグループ（略称：YMFG）は、山口県下関市に本社を構える金融持株会社です。グループには、山口銀行、北九州銀行、もみじ銀行の3つの地方銀行が含まれています。YMFGの設立は2006年10月であり、この際、山口銀行ともみじホールディングスの株式移転により新しい法人が誕生しました。当初、もみじ銀行はYMFGの孫会社として位置付けられていましたが、2007年4月に合併し、それ以降もみじ銀行はYMFGの直接の子会社となりました。

グループは、地域密着型の金融サービスを提供し、山口、広島、福岡のエリア内での銀行ブランド展開を行っています。YMFGの本社は山口銀行の本店内に所在地し、シンボルマークには両銀行のイメージカラーが採用されています。近年では、2022年11月に新しいブランドスローガンとロゴが発表され、テレビCMも刷新されました。

沿革

YMFGは2006年の設立以来、さまざまな事業展開を行ってきました。2007年には、東海東京証券と共同でワイエム証券を設立し、クレディセゾンとの提携によりワイエムセゾンも設立しています。さらに、2009年には井筒屋ウィズカードの株式全体を取得しました。2010年には、北九州銀行が開業し、これは地域の金融ニーズに応える重要なステップとなりました。

2015年においては、ベトナムのベトコムバンクとの業務提携を結び、国際的な展開をも視野に入れた活動を進めています。また、2016年には資産運用会社の設立が行われ、地域に根ざした金融機関としての役割が強化されました。

経営の混乱

2021年には、前会長兼CEOの吉村猛により運営の混乱が生じました。新銀行構想を独断で進めた吉村は、取締役との対立を招き、最終的に取締役職を辞任することとなりました。この問題は金融庁の関与を引き起こし、報告書の提出が命じられました。一連の経営の混乱は、グループ全体の信頼性に影響を及ぼす結果となりました。

未来への展望・地域貢献

YMFGは「一つのYMFG」というスローガンの下、地域ごとの特性を生かした金融モデルを計画しています。3つの銀行がそれぞれの地域に密着しながら、協力し合うことで、より効率的なサービスの提供を目指しています。特に、地方創生や地域経済の活性化に強い関心を持ち、地域商社の設立や、地域の特産物をPRする取り組みも行っています。

イメージキャラクターとブランド戦略

YMFGのイメージキャラクターとして、2013年から卓球選手の石川佳純が起用されていましたが、彼女は2023年に引退しました。現在は、新たに青木柚と祷キララが登場し、統一されたCMを通じて認知度向上に努めています。また、もみじ銀行では、広島東洋カープの選手を起用するなど、地域性を強調したマーケティングも行っています。

このように、山口フィナンシャルグループは地域経済の発展を支えながら、持続可能な成長を目指す金融機関としての役割を果たしています。

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