やかぜ型巡視艇

やかぜ型巡視艇

やかぜ型巡視艇（やかぜがたじゅんしてい）は、日本の海上保安庁で使用されている巡視艇の一種です。この艦級は、CL型として分類され、実際の公称船型は15メートル型です。

1. 設計の背景

やかぜ型巡視艇は、はるかぜ型の後期建造艇であるなつかぜ型を基に設計されました。その際、幅を100ミリメートル狭め、より高い速力を実現するために線図に修正が加えられました。その結果、速力は19.3ノットに達することが可能になりました。船体の材質は木材であり、没水部に関しては、V型の船型が採用されています。

主機関には、三菱のDH24MKディーゼルエンジンが搭載されており、単機出力は250馬力です。やかぜ型においては、北方配備が予定されていた約7番艇「きたかぜ」を除いて、操舵室の背面は開放されていましたが、1974年度には後壁が設置され、エンクローズド化が進められました。これにより、操舵室がより保護される形となります。

2. 消防機能の追加

さらに、やかぜ型巡視艇には消防艇としての機能も備わっています。具体的には、消防ポンプ、泡原液タンク、放水銃1門が搭載されています。消防ポンプは左舷の主機によって駆動されており、高い消防能力を発揮することができます。この消防機能は、以降に建造される新しいCL型の巡視艇にも標準装備として採用されることとなります。

3. 同型船一覧

やかぜ型巡視艇は、同じ設計理念に基づいて建造された数隻の同型船が存在することが知られています。これらの船舶もそれぞれ、海上での警備や救助活動に多大な貢献を果たしています。具体的な同型船の詳細については、専門的な資料を元に確認することができます。

4. まとめ

このように、やかぜ型巡視艇は基本的な設計・機能を改良し、より高い性能を持つ巡視艇として海上保安庁に貢献しています。海上での様々な任務をこなすための基盤を提供しており、今後もその役割は重要となるでしょう。

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