やしま (巡視船・初代)

「やしま」 — 日本の巡視船

「やしま」は、日本の海上保安庁が運用するヘリコプター2機搭載型の巡視船です。この船は、みずほ型巡視船の2番船として位置づけられており、名はPLH-22という記号と番号で知られています。1988年12月に竣工し、最初は横浜海上保安部に配属されました。

船歴と重要な航海

「やしま」は、1989年に海上保安庁の巡視船として初の世界一周航海を実施しました。この航海は、ロンドンで開催された国際海事機関（IMO）の創設30周年記念行事に参加するためのものでした。往路ではパナマ運河を経由し、復路ではスエズ運河を通るという東回りのルートを選択し、艦船としての重要な役割を果たしました。

イギリス滞在中には、沿岸警備隊や王立救命艇協会と合同で訓練を行い、その模様は英国放送協会（BBC）によって全国放送されました。また、テムズ川を遡行して記念艦「ベルファスト」に係留し、日英合同のパレードにも参加しました。このパレードでは、やしまに搭載された警備救難艇やヘリコプターが活躍し、多くの市民が公開見学に訪れたことで、国際的な注目を集めることとなりました。

運用と配属の変遷

帰国後も、「やしま」は長い間、横浜海上保安部の主力巡視船として活躍しましたが、2013年10月に「あきつしま」の就役に伴い、福岡の第七管区に異動しました。この配置転換もまた、昭和63年から令和の時代まで続く艦船の歴史の一部です。

しかし、令和4年度の予算において「やしま」の延命工事が必要であることが判明し、老朽化が進んでいるという事実が浮き彫りになりました。そのため、令和5年度の補正予算では新たな代船の建造が決まったことから、次なる時代を見据えた動きが期待されています。

まとめ

「やしま」はその航海の歴史と海上保安庁の安全活動という二つの側面から、日本の海の安全を守る重要な艦船としての役割を果たしてきました。これからもその存在が、海上の安全性を高めるものと期待されています。

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