よこやまの道

よこやまの道

東京都多摩市に位置する「よこやまの道」は、約10キロメートルにわたる遊歩道であり、地域の豊かな自然を楽しむことができます。最東部は多摩市の諏訪6丁目にある多摩東公園の丘の上広場が起点で、最寄りの駅は京王相模原線の若葉台駅です。若葉台駅からは北口を出てすぐ、ロータリーの前の道路を左へ曲がり、遊歩道に入ることができます。

この遊歩道は、南多摩尾根幹線の南側の多摩丘陵に位置し、古代の主要道路が通っていた歴史的な地域を横断しています。そのため、「よこやまの道」という名称は、万葉集に見られる「多摩の横山」という呼称に由来しているのです。

ルート詳細

若葉台駅から「防人見返りの峠」まで

遊歩道はまず、病院入口交差点を経て、稲城台病院と東京南看護専門学校の間を通過します。多摩市内に入ると広場への入り口が現れ、そこから尾根幹線沿いの里山の中を西へ進みます。エコプラザ多摩の近くでは公式には途切れますが、脇道を利用することで「防人見返りの峠」にアクセスできます。この峠は、古代東海道が通っていたルートとされており、宇遅部黒女の歌にちなんだ名所で、多摩ニュータウンや丹沢、奥多摩の美しい景色を楽しむことができます。当時の面影を残す黒川配水場は、かつて丸山城と呼ばれた砦だったと伝えられています。

「防人見返りの峠」から一本杉公園まで

「防人見返りの峠」を越えると、遊歩道は緩やかな下り坂となり、国士舘大学の裏側を通過し、古代の古道が交差した場所である高台に到達します。ここでは特に注意して「古道五差路」で右折し、舗装道路に下りる必要があります。鎌倉街道を立体交差する橋を越え、その後左手に入る小径を進めば遊歩道は再び始まります。妙桜寺の裏で再度途切れた後、恵泉女学園大学の先で一本杉公園の入口に復帰します。この地域もまた鎌倉時代から通行されていた古道と関連が深い地点です。

一本杉公園から唐木田配水所まで

一本杉公園を経由し、鎌倉裏街道跡を進むと、多摩市と町田市の境界沿いを進むことになります。途中、分かりにくい遊歩道の入口もありますので、一層の注意が必要です。その後、都道156号線を越えると一般道近くの歩道がルートとして利用されます。東京国際カントリークラブの北側で遊歩道が復活し、古代の奥州街道跡と交差した辺りで最後の重要なポイントに達します。

遊歩道は分岐を経て下り坂に入ると、大妻女子大学の南で古道の跡に沿う形に戻ります。三菱UFJ銀行や大和証券の大規模な研修所を見つけたらゴールは近づいてきています。ラストスパートとして軽い上り坂を経て唐木田配水所で遊歩道は終了します。遊歩道の西端には京王相模原線の南大沢駅があり、長池公園経由の京王堀之内駅が案内されていますが、ここからの距離があるため、十分な体力を持って旅をするのが望ましいでしょう。

まとめ

「よこやまの道」は多摩市の自然と歴史を体感できる貴重な遊歩道です。散策を通じて、多くの発見と心温まる風景を楽しむことができるでしょう。

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