よみうり

株式会社よみうりの歴史と事業展開

株式会社よみうりは、かつて存在した日本のコングロマリットであり、プロ野球球団「読売ジャイアンツ」の運営、読売新聞の発行、不動産管理などを手がけていました。その歴史は、1934年にプロ野球球団運営会社として設立された「株式会社大日本東京野球倶楽部」に遡ります。

球団運営から複合企業へ

当初、読売新聞社の子会社ではなかった同社は、1944年に戦局悪化により一時解散。戦後、1945年に東京巨人軍の運営会社として再開しましたが、1946年には読売新聞社の運営となり、1947年には「読売興業株式会社」へと社名変更しました。その後、1950年に巨人軍が分社化されるも、わずか1年後に再び読売興業に統合されました。

1963年以降、読売新聞西部本社を発足させ、九州地方での新聞発行を開始、さらに読売会館を運営する会社を吸収合併し、プロ野球、新聞発行、不動産管理の3本柱による複合企業としての性格を強めました。1988年には中部読売新聞社を吸収合併し、読売新聞中部本社を発足させ、東海地方での新聞発行にも進出しました。

事業再編と消滅

1992年、「読売興業」から「よみうり」へ社名を変更しましたが、2002年、読売新聞社との経営統合により、持株会社である読売新聞グループ本社へと移行しました。これに伴い、よみうりが運営していた事業は、それぞれ再編・分割されました。

• - 読売ジャイアンツ：株式会社読売巨人軍として再独立
• - 読売新聞西部本社：株式会社読売新聞西部本社として単独法人化
• - 読売新聞中部本社：株式会社読売新聞東京本社の中部支社に格下げ
• - 不動産部門：読売会館は読売不動産へ、読売銀座ビルは株式会社プランタン[[銀座]]（現マロニエゲート）へ承継

このように、株式会社よみうりは、読売グループの再編の中で、それぞれの事業ごとに分割され、その歴史を終えることとなりました。

主な事業部門

株式会社よみうりは、以下の事業部門を運営していました（2002年6月時点）。

• - 東京読売巨人軍：プロ野球球団「読売ジャイアンツ」の運営
• - 読売新聞西部本社：読売新聞の九州地区・山口県・島根県の一部における発行事業
• - 読売新聞中部本社：読売新聞、スポーツ報知の東海3県（三重県の一部除く）における発行事業
• - 不動産管理部門：読売会館の所有管理

関連会社

スポーツ報知西部本社は、福岡県に本社を置き、九州地方と山口県でスポーツ報知の発行を手掛ける関連会社でした。1997年に株式会社よみうりの出資により設立され、2002年の読売グループ再編に伴い、読売新聞西部本社の子会社となりました。

備考

株式会社よみうりが運営していた頃の読売ジャイアンツは、プロ野球名鑑などに掲載される際、会社名が「読売興業株式会社」「株式会社よみうり」と表記されることもあれば、「株式会社よみうり 東京読売巨人軍」と表記されることもあり、または単に「東京読売巨人軍」とだけ表記される場合もありました。

株式会社よみうりは、プロ野球球団運営から新聞発行、不動産管理まで、幅広い事業を展開した複合企業でした。その歴史は、読売グループの変遷とともに終わりを告げましたが、各事業は新たな形で存続しています。

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