アイオン (LRT)

アイオン (Ion)

アイオンは、カナダのオンタリオ州ウォータールー地域で、グランドリバー交通局が運営するライトレール（LRT）とバス・ラピッド・トランジット（BRT）の複合公共交通システムです。2014年に建設が開始され、2019年6月21日に開業しました。この路線は、LRTでありながら貨物列車の運行も行うという特徴を持っています。

概要

2009年、キッチナーとウォータールーを結ぶLRTとケンブリッジへのBRTを含む計画が提案されました。地域議会で承認後、オンタリオ州と連邦政府に財政支援を要請しました。2011年には第一フェーズの予算案が可決され、2014年に建設が開始されました。

名前

「ION」という名称は、3年間にわたり住民から4,000件以上の意見を収集し、住民の支持と専門家の意見を基に決定されました。この名前は、電荷を帯びた原子である「イオン」と、ギリシャ語で「移動」を意味する「Ión」という言葉に由来しています。また、iXpressやグランドリバー交通局の他の路線との連動性も意識されており、ウォータールー地域が目指すスマートで未来志向の交通システムを象徴しています。

歴史

2004年: ウォータールー地域は、LRT建設による公共交通網の大幅な改善の可能性を検討開始。
2006年7月: 道路拡張、既存交通網改善、LRT建設などの選択肢の中から戦略を決定（第1フェーズ）。
2007年2月: ルート設計（専用軌道、道路内、道路外）と技術要件を決定。環境アセスメントでLRT、BRT、モノレール、地下鉄など10種類を検討し、LRTとBRTが最適と判断（第2フェーズ・第1ステップ）。
2008年: LRTの7ルート設計と技術要件を絞り込む（第2フェーズ・第2ステップ）。
2008年6月: LRTルート全体の設計提案を実施（第2フェーズ・第3ステップ）。
2009年6月: LRT路線の総合実行計画設計完了（第3フェーズ）。
2008年6月: オンタリオ州政府が新しい交通プロジェクト評価計画を発表。
2008年8月: ウォータールー地域が州環境省に新計画移行を通知。
2009年6月24日: 地域議会が計画を承認し、総予算7億9000万ドルの計画に対し、州政府と連邦政府に財政支援を申請。
2010年夏: 州政府から3億ドル、連邦政府から2億6500万ドルの財政支援が発表。
2013年6月10日: 14両の車両（フレキシティー・フリーダム）を購入（必要に応じてさらに14両追加購入可能）を決定。
2014年8月: 建設開始。
2016年末: 保守施設、地下電化工事を含め建設の90%が完了。
2017年: 開業予定が延期。ボンバルディア・トランスポーテーションが検査用のLRV車両を納入。
2019年6月21日: 第一区間が開業（7月1日まで無料）。

駅一覧

地域議会で承認されたルートは、道路上と道路外の組み合わせです。

延伸計画区間

延伸計画に関する詳細は、公式情報をご確認ください。

運行

運行時間は、午前5時から深夜1時までです。ラッシュ時には8分間隔、日中は10分から15分間隔で運行されます。深夜1時から午前5時までは、貨物列車（Goderich–Exeter Railway）が運行します。貨物列車の車体幅が広いため、駅構内は単複線の構造となっています。

車両

フレキシティ・フリーダム (Flexity Freedom): ライトレール車両
* ニューフライヤー・エクセルシオール (New Flyer Xcelsior): BRT車両

aBRT

aBRT（adapted Bus Rapid Transit）は、2015年9月に開業したバス路線です。2019年6月24日からはルート302（ION Bus）として運行されています。

aBRTのバス停

フェアビューパークモール - スポーツワールド - ヘスピラー/イーグル - ケンブリッジセンターモール - カンアメラパークウェイ - デルタ - エインズリーストリートターミナル

ルート302のバス停

フェアウェイ - スポーツワールド - パインブッシュ - ケンブリッジセンター - カンアメラ - デルタ - エインズリー

ギャラリー

（ギャラリーに関する画像リンクは省略）

脚注

（脚注は省略）

外部リンク

公式ウェブサイト

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