アイスボックスケーキ

アイスボックスケーキ

アイスボックスケーキ、またはアメリカで知られるアイスボックスケーキ（icebox cake）は、クリーム、フルーツ、ナッツ、ウエハースなどを用いて作られるデザートです。このケーキは、ナビスコのダークウエハースを使ったレシピが特に有名です。このデザートは、手軽に作ることができるため、家庭で楽しまれることが多いです。

歴史

アイスボックスケーキは、デザートのジャンルとしてシャルロットやトライフルから派生したと考えられています。もともとは中流階級以下の家庭の主婦が、手に入りにくい高価な材料を使わずに作れるように考案されたものです。その普及のきっかけは、1930年代に家電メーカーが冷蔵庫の販促としてPRを行ったことにあります。この時期に、このスイーツの人気が高まり、多くの企業がレシピを掲載したり、広告を展開したりしました。コンデンスミルクやウエハースのパッケージの裏側には、家庭でも簡単に作れるレシピが記載されていました。

様々なバリエーション

アメリカのスタイル

アメリカでは、ナビスコのレシピが一般的です。その作り方は、最初に数枚のウエハースをクリームで固めてログ状の物体を作ります。その後、いくつかのログを横に並べ、クリームを全体に塗り広げ、ウエハースが見えないようにするのです。このケーキは冷蔵庫で一晩冷やし固めて完成させます。クリームには水分が多いため、切り分けて保存することも可能で、斜めに切るとクリームとウエハースの美しい模様を楽しめます。他にも、チョコレートプリンやグラハムクラッカーを使ったレシピなど、さまざまなアレンジがあります。

オーストラリアのレシピ

オーストラリアでは、アーノッツのチョコレートリップルビスケットを使って作るチョコレートリップルケーキが人気です。このケーキも基本的にはアメリカのスタイルに似ていますが、ビスケットを甘いクリームで包んで冷やし、丸太状に仕上げます。さらに、刻まれたチョコレートや新鮮なイチゴをトッピングとして使うこともあります。

フィリピンの人気デザート

フィリピンでは、マンゴーフロート味（クリーム・デ・フルタ）が特に人気です。使用する材料には、グラハムクラッカーやビスコッティ・サヴォイアルディ、クリーム、コンデンスミルク、新鮮なマンゴーピューレが含まれています。

イギリスのお茶菓子

イギリスでは、アイスボックスケーキはビスケットケーキとして知られ、特にチョコレートビスケットケーキが愛されています。このケーキはエリザベス2世がアフタヌーンティーで好んでいたほか、ウィリアム王子の結婚式でも供され話題を呼びました。材料には固形バター、54％ダークチョコレート、泡立てた卵または練乳が用いられます。さらに、砕いたダイジェスティブビスケットを混ぜ込み、ドライフルーツやナッツ、キャンディをトッピングとして添えることが多いです。

終わりに

アイスボックスケーキは、各地で異なる材料やバリエーションを楽しむことができるデザートです。手軽さと美味しさから、家庭で簡単に作れる一品として、多くの人に親しまれています。

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