アイ・ウォント・ユア・セックス

アイ・ウォント・ユア・セックス (I Want Your Sex)

ジョージ・マイケルが1987年に発表した「アイ・ウォント・ユア・セックス」は、彼のアルバム『フェイス』からの第一弾シングルとしてリリースされ、強烈な印象を与えました。この曲は、彼がワム!解散後に初めてリリースしたソロシングルですが、実際にはアレサ・フランクリンとのデュエット「愛のおとずれ」が先にリリースされたため、初のソロトライアルと捉えることもできます。

この楽曲の大胆なタイトルと歌詞は、そのユニークさゆえに、当時イギリスのBBCや、日本のFM東京を含む多くの放送局で放送禁止にされました。しかし、そうした制約をものともせず、世界中で大ヒットを記録しました。特に、リリース当時の音楽シーンにおいて、ジョージ・マイケルの存在感を強烈に引き立てる結果となりました。

楽曲としては、「アイ・ウォント・ユア・セックス」は、3つのパートに分かれて構成されています。

パートの詳細

1. Rhythm One: Lust
これはシングルのA面として収録されており、解放感あふれたリズムと魅惑的な歌詞が特徴です。

2. Rhythm Two: Brass In Love
B面にはこのパートが収録されており、より節度を持った旋律と洗練されたサウンドが印象的です。

3. Rhythm Three: A Last Request
このパートはアルバム『フェイス』のボーナストラックとして収められています。

シングル盤は「Rhythm One: Lust」を中心に構成され、12インチシングルでは3つのパートを混ぜ合わせた「Monogamy Mix」が収録されました。じつは、『フェイス』での収録では、「Rhythm One: Lust」と「Rhythm Two: Brass In Love」が繋げられた形で収録されています。

また、「Rhythm One: Lust」は、映画『ビバリーヒルズ・コップ2』のサウンドトラックにも使用され、同年のゴールデンラズベリー賞で最低主題歌賞に選ばれることにもなります。こうした映画とのコラボレーションは、楽曲の認知度をさらに高めました。

ミュージックビデオ

この楽曲のミュージックビデオは、アンディー・モラハンによって監督され、ジョージ・マイケルの当時の恋人であるKathy Jeungが出演しています。彼女の登場により、さらなる注目を集める要素となりました。

チャートと評価

「アイ・ウォント・ユア・セックス」は、1987年6月1日に日本でリリースされ、数多くの国でチャートに載るなどの成功を収めました。ゴールド認定を受けるなど、その人気は衰えることなく、今なお多くのファンに愛されています。その後のベストアルバムやサウンドトラックでも繰り返し収録され、ジョージ・マイケルの音楽家としての地位を確固たるものにしました。

この楽曲は、ジョージ・マイケルの多才な才能とキャリアの中で欠かせない一曲であると言えるでしょう。

もう一度検索