アイ・ディ・ケイ

株式会社アイ・ディ・ケイ（IDK Corporation）は、神奈川県大和市に本社を置く、業務用映像機器（ProAV）の開発・製造・販売を手掛ける企業です。放送業界や映像制作の現場で必要とされる高度な映像技術を支える機器を提供しています。

事業内容

同社は、映像信号に関する多様な周辺機器の開発・製造・販売を主な事業としています。具体的には、ビデオ映像信号の分配、切替、延長、変換を行う機器、監視映像システムやセキュリティ関連の映像周辺機器などを扱っています。これらの製品は、映像の品質を損なわずに伝送するための重要な役割を果たしています。

さらに、アメリカやヨーロッパなどの映像先進国から最先端製品を輸入し、その検証と販売も行っています。これにより、常に最新の技術動向を把握し、自社製品の開発にも活かしています。また、自社製品の海外市場への販売も積極的に展開しており、グローバルな事業展開を進めています。

IDKは、SDVoE（Software Defined Video over Ethernet）アライアンスのステアリングメンバーとしても、業界の発展に貢献しています。SDVoEは、イーサネットを介した高品質な映像伝送を実現する技術で、同社はこの技術の普及にも力を入れています。

沿革

1989年、神奈川県相模原市上鶴間にて会社を設立し、RGBビデオ分配器やビデオケーブルの販売を開始しました。1994年には千葉技術センターを設立し、技術開発体制を強化しました。

2000年代に入ると、関西、九州に営業所を開設し、全国的な販売網を確立しました。2003年にはマルチスイッチャーMMS、MSCシリーズの販売を開始し、製品ラインナップを拡充。2004年には本社を現在の大和市に移転し、ISO14001認証を取得、環境への配慮も重視しています。

2007年には最新型ハイビジョン(HDMI)関連機器の販売を開始し、デジタル化への対応を加速しました。2009年にはデジタルビデオ信号の延長器、分配器、切換器を販売開始、デジタル映像信号の伝送に関する技術力を高めました。2011年にはDVI、HDMI、DisplayPort、3G-SDIといったデジタル信号に対応した光ファイバー延長ケーブル、延長モジュール、コンバーターの販売を開始しました。

2012年にはIPビデオサーバーMewGazer（ミューゲイザー）の販売を開始し、ネットワークを利用した映像伝送技術にも進出しました。2013年には光映像延長器OPFシリーズの販売を開始しました。海外展開も積極的に進め、2015年にはIDK America（米国）、2016年にはIDK Euro（ドイツ）を設立しました。同年に製造物流センターをかしわ台に移転し、4Kに対応したデジタルマルチスイッチャーやAV over IP機器IP-NINJARシリーズを販売開始しました。

2018年にはベトナム・ホーチミンに駐在員事務所を開設し、創立30周年を迎えました。2020年にはSDVoE Steering Memberに就任し、ベトナム・ハノイにも駐在員事務所を開設しました。2022年には海外専用ブランドロゴIDKAVを新設し、グローバルブランドとしての展開を強化しています。

IDKは、長年にわたる技術開発と製品開発を通じて、業務用映像機器の分野で確固たる地位を築いています。その製品は、映像制作、放送、監視、デジタルサイネージなど、幅広い分野で利用されており、高品質な映像伝送のニーズに応えています。

まとめ

株式会社アイ・ディ・ケイは、映像信号の周辺機器開発、製造、販売を通じて、業務用映像業界の発展に貢献する企業です。常に最新の技術を取り入れ、グローバルな視点での事業展開を進めています。

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